- 当院循環器内科の張本先生が経験された症例が出版されました
- 30分の胸痛発作の9時間後に来院されました(来院時は無症状)
- 心電図で軽度のST上昇とT波終末部陰転化(下図矢頭、要比較)
- 高感度トロポニンTは0.165ng/mLで心エコーで壁運動異常なし
- 緊急カテーテル検査で右冠動脈中間部に高度狭窄を認めPCI施行
- 術後経過は順調でクレアチンキナーゼ上昇はありませんでした
😀 追加コメント
- 前下行枝の近位部の高度狭窄で、心電図記録時には症状がないにもかかわらず、ST上昇とT波終末部の陰転化を示すウェレンス症候群(Wellens' syndrome)という病態はよく知られています。緊急の対応(PCIなど)を必要とします。
- 本例はウェレンス症候群の右冠動脈版(亜型)と考えられるのではないかと思われます。類似の報告がないため論文にしてみました。心電図の変化は軽微ですが、元来下壁梗塞の心電図変化は、前壁梗塞ほど派手ではありませんし...
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(投稿者 川崎)
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