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2017-03-28

ペニシリン系とセフェム系の交差アレルギー

交差反応は世代が上がるにつれて減っていく。第1世代では5~16%、第2世代では約10%、第3世代では2~3%と言われている。カルバペネム系では6~10%という報告がある。

現実的には、ペニシリンアレルギーがある場合、それがアナフィラキシーのような重篤なものであれば、セフェム系抗菌薬は避けた方が良い。もし軽いアレルギー症状であれば、どうしてもセフェム系の薬が必要な場合は、標準投与量の100分の1から投与を始めて、1時間ごとに次は10分の1、そして最終的に全量を投与して反応をみるというgraded challengeも検討する。

ちなみに、術後感染予防抗菌薬適正使用のための実践ガイドラインでは、β-ラクタム薬のアレルギーがある場合の予防抗菌薬の選択として、手術の創クラス別で代替薬が提示されている。
興味のある方は→http://www.chemotherapy.or.jp/guideline/jyutsugo_shiyou_jissen.pdf#search=%27%E5%91%A8%E8%A1%93%E6%9C%9F%E4%BA%88%E9%98%B2%E7%9A%84%E6%8A%97%E8%8F%8C%E8%96%AC+%E9%BA%BB%E9%85%94%27

(投稿者 小森)

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