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2017-05-15

腸管出血性大腸菌

基本的に、感染性腸炎に対しては使用しても排菌期間の短縮は認められず、むしろ保菌率を上昇させる恐れもあることから抗生剤の使用はしないことになっている。
しかし、O-157のような腸管出血性大腸菌では、早期に抗菌薬治療を開始したほうがHUSへの移行率は有意に低いとの厚生労働省の報告もあるが、米国では抗生剤を使用することによりHUSが増悪したり、また抗生剤を使用することで経過に有意差はないとの報告もあり、抗菌薬の使用に関しては懐疑的である。

清田らによると、発症後3日を越えると菌量が増え、抗菌薬使用時に放出される毒素が多いためHUSへ移行する可能性は高いとされており、適切な抗菌薬の使用は発症後3日以内にキノロン系またはホスホマイシンを5日間程度使用することが進められるとされている。
また、感染症ガイドライン上では抗菌薬の使用は主治医判断となっている。

発症後3日以内であれば抗菌薬の使用も可能
発症後4日以上であれば抗菌薬は使用しない
という風にしてもいいかもしれない。

詳しくは→http://journal.kansensho.or.jp/kansensho/0850060611.pdf
厚生労働省の指診は→http://www1.mhlw.go.jp/o-157/manual.html

(記載 吉武)

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