化学療法後の好中球減少中に肺炎を生じた症例の喀痰グラム染色(強拡大 ×1000)
- 採取した喀痰は粘稠度が高い緑色であったが,透明度は保たれ膿の部分は僅かであった
- グラム染色では多数の小型グラム陰性桿菌と酵母を認めたが好中球はほとんどなかった
- 培養結果で緑膿菌 Pseudomonas aeruginosa とカンジダ Candida であることが確認された
ポイント
- 喀痰の緑色は緑膿菌を反映することがある(基本は培養シャーレが緑 ➜ 症例1/症例2)
- 好中球減少症のため喀痰の膿部分が少なくグラム染色で好中球が目立たないと考えられた
- 本例はタゾバクタム(ゾシン®)投与中であったことから多剤耐性緑膿菌(MDRP)が疑われた
🔔 グラム陰性桿菌は菌の大きさから菌種の推定がある程度可能 ➜
グラム染色クイズ GNR編
(投稿者 川崎)
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