- 退院後に肺炎の再発を繰り返す症例 👴 疑われる病態と必要な検査は?
- 過敏性肺臓炎 & トリコスポロン抗体
過敏性肺炎の原因となる抗原は多数存在するが,カビ(中でもトリコスポロン)が最多
本例ではトリコスポロン・アサヒ抗体が5.00 CAIまで上昇していた(基準値は<0.15)
本例は抗原からの隔離のみで病態は改善した(現在の住まいは古いため転居予定)
トリコスポロン・アサヒ (モダンメディア 2013;59:265-71)
- 夏型過敏性肺臓炎の原因菌(過敏性肺臓炎の74%が夏型)
- 梅雨時期の腐木で増殖しやすい(特に築20年以上の木造家屋)
- 5-10月(ピークは7月)に多いが,10―12月の初発も稀ではない
- 抗体が外注で測定可能で2013年6月から保険収載(900点)
- 治療は抗原回避,必要に応じてステロイドや免疫抑制剤など
(投稿者 川崎)
2 件のコメント:
最初の入院時に何も疑ってどんな治療したのか気になります。
担当医は間質性肺炎の鑑別を進めていましたが,抗菌薬の投与のみで速やかに改善したため,気管支鏡などの特殊検査は未施行です.
コメントを投稿