先日,同僚の先生が同手法を用いて良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo: BPPV)をあっさり治してちょっと感動 😗
- BPPVの原因の一つが半規管の結石(浮遊耳石)の移動による感覚器(クプラ)の変位
- 後半規管が最多でエプリーはその治療法(半規管外に結石を出す方法:浮遊耳石置換法)
- 命名は米国の医師 Epley の初報に由来(Otolaryngol Head Neck Surg 1992;107:399-404)
実際の方法(患側が左側の症例):Equilibrium Res 2009;68:218-25より
- (1)坐位から左(患側)45度頸部捻転位とし, 頭位変換眼振検査と同様に(2)へ移行
- (2)左(患側)45度懸垂頭位→眼振消失まで頭位を維持する
- (3)右(健側)45度懸垂頭位→眼振が発現している場合は消失まで,発現しない場合は2分程 度頭位を維持
- (4)懸垂頭位を維持したまま,体全体を右(健側)に回転,頭部を(3)よりさらに90度右下(頭位は右下135度)に捻転,維持時間は(2),(3) と同じ
- (5)坐位に戻し,速やかに(6)へ (6)坐位で頭部を45度前屈,2分程度
- (6)の後(1)→(2)を反復,眼振が消失 していれば成功,終了
眼振が消失していなければ失敗,患者の状況を判断して可能なら(3)以下を再試行.なお,この治療後に発作性のめまいは消失しても,軽度の浮動感,ふらつきを訴える場合があり,1週間程度の抗めまい薬,抗不安薬などの薬物治療を行った方がよい.
(投稿者 川崎)
1 件のコメント:
しっかり診断すれば。3人に2人はこの方法で治るようです
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