今週の一枚(ムービー編)
息切れで搬入された担癌症例の頸静脈(45度座位)
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心タンポナーデ
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ドレナージ前(後半は深吸気保持) ➜ 外頸静脈が一貫して隆起(まさに怒張)+クスマウル徴候陽性
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ドレナージ後 ➜
外頸静脈の怒張は消失し,内頸静脈に陥凹が出現している(特に後半の深吸気時)
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心タンポナーデでは心周期を通じて持続的な圧迫でy谷が消失(y谷は健常者でも不明瞭なこと有)
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さらに奇脈(吸気時の収縮期血圧が10mmHg以上低下)があれば心タンポナーデが強く疑われる
🐤 奇脈のナゾ
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深吸気には通常でも収縮期血圧が低下します(3-9
mmHg).奇脈と言うからには,収縮期血圧が上昇する病態なのかと思うかもしれませんが,そうではなく低下が増強する状態です.Kussmaulが奇脈と名付けた理由は「心尖拍動が1呼吸周期を通して心尖拍動を認めるにも関わらず,吸気時に脈拍が消失するため」だそうです(マクギーのフィジカル診断学より).
👿「今週の一枚」の過去の投稿は
コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 川崎)
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