👹 要約
- バンコマイシンの投与時に生じる2つの過敏反応のひとつ(もう一つの形態はアナフィラキシー)
- 掻痒感や灼熱感を伴う紅斑が顔〜頚〜体幹に出現する(稀に低血圧や血管浮腫を伴うこともある)
- バンコマイシンの初回投与で点滴開始後4-10分後に多い(90-120分後でも生じ得る/最長は7日〜)
- 機序はバンコマイシンが肥満細胞を刺激し多量のヒスタミンが放出されるためと推察されている
- 1時間以内の静脈投与で5-13%に発生/経口投与でも発症例あり(Am J Med Case Rep 2019;7:16-7)
- 発症時はバンコマイシンの中止と抗ヒスタミン薬(H1+H2受容体拮抗薬)の投与で概ね改善する
👻 バンコマイシン添付文書(点滴静注用0.5g「トーワ」より抜粋)
【用法・用量に関連する使用上の注意】
急速なワンショット静注又は短時間での点滴静注を行うとヒスタミンが遊離されてred neck(red man)症候群(顔、頸、躯幹の紅斑性充血、そう痒等)、血圧低下等の副作用が発現することがあるので、60分以上かけて点滴静注すること。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
急速なワンショット静注又は短時間での点滴静注を行うとヒスタミンが遊離されてred neck(red man)症候群(顔、頸、躯幹の紅斑性充血、そう痒等)、血圧低下等の副作用が発現することがあるので、60分以上かけて点滴静注すること。
🉐 関連投稿(バンコマイシン編)
(投稿者 川崎)
1 件のコメント:
今週のNEJMに差別につながる相応しくない表現だから,今後は使わないようにと記載されていました(N Engl J Med 2021; 384:1283-1286).以下は抜粋です.
First, physicians can stop teaching “Red Man Syndrome” and stop using it in clinical practice.
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