😾 プチ事実
- 黄疸時に徐脈が出現することがあります.胆汁の投与が徐脈を誘発し,これは除神経心でも生じることが100年以上前に発見されています(London: HK Lewis; 1879).その機序は未だ確立されていないようですが(Pakistan Heart Journal 2010;43:17-9),幾つかのメカニズムが提唱されています.
- 黄疸時の徐脈の機序 -
- 内向きNa/Ca電流減少と外向きのK電流増加(Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 1987;335:160-5)
- 肝障害でコリンエステラーゼの産生低下 ➜ アセチルコリン(副交感神経の伝達物質)の増加 ➜ 徐脈
- オッディ括約筋や胆嚢の収縮はいずれも副交感神経支配 ➜ 閉塞性黄疸時には副交感神経亢進 ➜ 徐脈
- 胆汁(bile acids)とジギタリス(陰性変時作用あり)が構造的に類似(下図)➜ 胆汁増加時には徐脈
😺 おまけ
- ジギタリスは心電図のST-T(特に盆状低下)が有名ですが,健常者女性でもST-T変化をしばしば認めます.これはジギタリスが女性ホルモンと似ているためという考えがあります(都市伝説?)
(Estrogen and Progesterone on Wiki)
(投稿者 川崎)
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