右側腹部痛で来院した中年女性の腹部CT(動脈相)
👩フィッツ・ヒュー・カーティス症候群(Fitz-Hugh-Curtis Syndrome: FHCS)
- 骨盤内炎症性疾患(PID)が上行性に腹膜や肝被膜まで波及して肝周囲炎を生じた病態
- 名称は米国の内科医 Fitz-Hugh と産婦人科医 Curtis による1930年代の報告に由来(※)
- 腹腔鏡で肝表面被膜に限局する炎症 ➜ 造影CTの早期相で肝被膜下の濃染像(本例下図)
- 腹痛で内科外来を受診した30歳未満の女性155例中5.8%がFHCS(家庭医療 2005;11:4-9)
- PIDの15-30%に生じて,90%がクラミジア,10%が淋菌(京府医大誌 2013;122:433-46)
🚑 臨床現場
- 本例は若い女性ではなかったが同疾患を念頭に問診して,最近新しいパートナーと交際を始めたことを聞き出していた(ナイス👍).ちなみに本例の起炎菌はクラミジアと考えられた.
💁 フィッツ・ヒュー・カーティス症候群の過去の投稿 ➜ コチラ
🎯「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 河野/川崎)
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