完全左脚ブロック
冠動脈狭窄のない完全左脚ブロック症例の運動負荷 Tl心筋SPECT
冠動脈狭窄のない完全左脚ブロック症例の運動負荷 Tl心筋SPECT
💚 解説
- 運動負荷Tl心筋SPECTであり、冠動脈造影では狭窄はなかった。
- 中隔に高度、心尖部に軽度のそれぞれ集積低下があり、後期像で再分布している。
- 著者は結果報告には“中隔のみの集積低下であり、左脚ブロックの影響と考えられるが、左前下行枝病変を否定できない”と記載することが多い。
- アデノシン負荷(ジピリダモール負荷)では中隔の集積低下の頻度は減るとされるが、すべての症例に影響がないわけではない。
👤 ひとり言
- 完全左脚ブロックの存在は臨床的には左前下行枝狭窄の判定が困難になることである。
- 冠動脈造影が正常で中隔のみのTlの集積低下、BMIPPの集積低下、tetrofosminの逆再分布など、完全左脚ブロックの不思議な所見の機序を解明したいと考えた。
- 最近、他院から完全左脚ブロックで左前下行枝近位部に75%狭窄がある症例にアデノシン負荷心筋イメージングの依頼があった。もしろん、PCIの適応の有無を決定するためである。負荷時に中隔のみに軽度集積低下があり、再分布が認められた。前壁が正常なので、冠血流予備能は保たれているとレポートした。
※「輝きを放つ一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 杉原)
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