🚑 現場中継
- 強い腹痛を訴える若者が深夜ER室に搬入された
- 本例には癒着性イレウスで複数の開腹歴があった
- 採血や腹部CTに特記すべき異常所見はなかった
- 試験開腹は見合わせて,その日は観察入院した
- 翌朝の採血にも特記すべき異常は認めなかった
- 自覚症状と臨床データの乖離から詐病を疑った
- 関連者の病歴聴取から過去の詐病歴が判明した
- 最終的に本人も詐病であったことを認めて退院
👹 つぶやき
- 臨床には様々な罠(ヒューリスティック & 認知バイアス)が存在します.本例のアンカリング・バイアスは癒着性イレウスによる開腹歴でした.
- 詐病は忘れた頃に遭遇する気がします.ミュンヒハウゼン症候群や代理ミュンヒハウゼン症候群と一緒に,頭の片隅に置いておきたい病態です.
(投稿者 川崎)
0 件のコメント:
コメントを投稿