昨日のカンファレンス 💨
- 滴状心という用語をめぐって,指導医と初期研修医の先生の間でちょっとしたやり取りがあったので少し調べてみました.
- 循環器学用語集(第4版)や日本呼吸器学会用語集にはいずれも記載されていて(医学用語?),英名はともにdrop heartでした(drople heartではない😳)
- 類似語としてcardioptosiaという表現を見つけましたがいずれの用語集も含まれず,PubMedで100年以上前の論文が一つだけヒット(Br Med J 1918;1:721)
- cardioptosiaの対訳になる(と思われる?)心臓下垂症という用語を見つけましたが,Google Scholarでは一つもヒットしませんでした(心臓下垂なら数件あり)
- 問題はその定義ですが,Google Scholarで”definition of drop heart"あるいは"drop heart was defined"を検索しても何も表示されませんでした 😥
- 日本離床学会のページには「カルテに記載されている印象では心胸郭比(CTR: cardiothoracic ratio)が30-35%以下の場合」と記載されていますが...(※)
- 滴状心はもちろん慢性閉塞性肺疾患(COPD)で認めることがある胸部X線に関連した異常所見です.
- 単に心胸郭比が小さいだけでなく,肺過膨張による両側からの心圧排&横隔膜平坦化による下方への心牽引が特徴
- 個人的には,あまり厳密な定義を持たないにもかかわらず生き残っている医学用語って,なんかいいな~と思います 😙
💁 医学用語に関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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