米国の Donald F. Gleason が提唱した前立腺癌の病理組織学的分類(Cancer Chemother Rep 1966;50:125-8)
.腫瘍細胞の分化度や異型度ではなくて,浸潤パターンや構造異型に着目し形態を以下5段階に階層化
- パターン1:最も高分化な腫瘍(独立した中型腺管が密在し明瞭な結節を作る)
- パターン2:単一で独立した腺からなる外接性結節 or 周囲への最小限の浸潤
- パターン3:明らかに浸潤性の新生物で隣接する健康な前立腺組織へ進展あり
- パターン4:単一の分離腺なし(癒合腺管,篩状腺管,不明瞭な腺管形成など)
- パターン5:新生物に腺の分化なし(充実性,索状,孤在性,面疱状壊死など)
上記分類で最も多いパターンと2番目に多いパターンを足してグリソン・スコアを算出する.現在では最低がパターン3であるため,グリソン・スコアは最低の6(=3+3)~最悪の10(=5+5)
最終的にPSA値,グリソンスコア,T分類で総合的にリスク判断
- 低リスク ➜「PSA値が10 ng/ml未満」and「グリソンスコアが6以下」and「T分類がT1かT2a」
- 中リスク ➜ 低リスクにも高リスクにも当てはまらない場合
- 高リスク ➜「PSA値が20 ng/mlを超える」or「グリソンスコアが8~10」or「T分類がT3~T4」
💁 前立腺に関する過去投稿は コチラ
(投稿者 川崎)
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