- 概略 肺血管拡張作用のある一酸化窒素(NO)ガスを吸入させる治療
- 対象 新生児(34週〜)の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全症例など
- 保険 心臓手術周術期の肺高血圧の改善(成人/小児:1日1,680点)
- 実際 出生後7日以内で吸入濃度20 ppmで開始(最長は144時間まで)
- 機器 アイノフロー®吸入用800 ppm(マリンクロット ファーマ(株))
- 合併 メトヘモグロビン血症あるいは吸入NO2濃度増加などのリスク
👽 追加発言
- よく似た治療に窒素(N2)吸入療法があります[低酸素(換気)療法:酸素濃度<21%].左心低形成症候群や大動脈縮窄複合(大動脈縮窄と心室中隔欠損を合併)など重篤な肺血流過多を生じる先天性心疾患の術前管理に従来から行われてきました.
- その機序はNO吸入療法とは全く異なり,N2吸入で人為的に低酸素状態を作りだし,肺胞周囲の末梢動脈を収縮させることによって肺血流量を低下させます.よって使用に際しては低酸素血症による中枢神経系への影響などに留意する必要があるそうです.
参考)周産期医学 2019;49:395-7,他
💁 一酸化窒素に関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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