胸痛で来院した中年男性
🌀 内臓逆位(Visceral inversion)
- 心電図I誘導でP・QRS・Tがすべて下向き(通常は全て上向き)
- 胸部誘導でR波高がV1→V6の方向に減(通常はV2~V4にピーク)
- 胸部X線で右胸心+右側大動脈(胃泡も右で横隔膜も左が上?)
- 最終的にCTで内蔵の完全な反転を確認して内臓逆位と診断した
- ちなみに主訴の胸痛は帯状疱疹(皮疹出現前の前駆痛)の疑い
- 左右を完全に入れ替えて記録した本例の心電図 -
👽 独り言
- 本疾患の多くは若いときに内臓逆位を指摘されています.よって聴診時に通常の左前胸部で心音が聞こえないことに気づかないといけません.心臓の聴診を手抜きすると,「この医者,ちゃんときいていないな」と患者さんにばれてしまいます.これはちょっと恥ずかしい(多忙な臨床現場ではアルアルですが...😓)
- 幸いに,聴診で診断できなくても次の心電図で認識できれば,ぎりぎりセーフでしょうか(内臓逆位に関連した心電図はコチラ).臨床現場では聴診よりも心電図を先に記録することもありますが,個人的には初診の症例では必ず問診と聴診を先行させるようにしています.格言 😐 忘れたころに右胸心・内臓逆位
心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶
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(投稿者 川崎)
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