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2025-01-30

今週の一枚 🎯

胸痛で来院した中年男性


(投稿者 川崎)

2017-10-19

カルタゲナー症候群 Kartagener syndrome

慢性副鼻腔炎,気管支拡張症,内臓逆転症の三徴を特徴とする先天性疾患
スイス~オーストリアの内科医Kartagener Mが初報(Schweiz Med Wocshenschr. 1935;65:782–4)
原発性線毛機能不全症候群のうち内臓逆位を伴った病態のこと(基本病態は同じ)

原発性線毛機能不全症候群 (Primary ciliary dyskinesia or immotile ciliary syndrome)
  • 頻度 おおよそ出生1万人~4万人に1人(常染色体劣性遺伝)
  • 症状 幼小児期から気道感染症,中耳炎,視覚・嗅覚障害,不妊症(男女とも),水頭症など
  • 原因 遺伝子異常(DNAH5,DNAI1など)による線毛の機能不全(ダイニン腕の異常など)
  • 診断 鼻粘膜や気管支の線毛上皮細胞の線毛運動異常,極めて低い呼気中NO,遺伝子診断
  • 治療 胸部理学療法,薬物療法(去痰薬,気管支拡張薬,少量マクロライド/鎮咳薬はダメ)
  • 逆位 約50%に内臓逆位を伴う(カルタゲナー症候群)が病態の重症度は関係ない
  • 予後 151人を7年フォローして7人が死亡(平均65歳)(Eur Respir J. 2016;48:441-50

もっと詳しく知りたい方 ⇒ 小児慢性特定疾病情報センター - 線毛機能不全症候群(カルタゲナー症候群を含む)

(投稿者 川崎)

2019-10-09

逆なら逆!

  • 上部尿路系感染と診断され入院した症例の左右の頸静脈(臥床+枕あり)

通常なら頸静脈は右側でより明瞭に認識される(実例1実例2).これは右房との位置関係に起因する(直線性+距離)➜ 解剖図.では本例で外頸静脈が右側よりも左側で目立っている理由は?



(投稿者 川崎)

2019-08-08

心電図クイズ

  • 腹痛で来院した若年者の心電図



(投稿者 川崎)

2018-08-20

心電図 内臓逆位 vs 左緊張性気胸

症例1 完全内臓逆位による右胸心

症例2 緊張性左気胸による右胸心

  • いずれも胸部誘導でR波の増高不良(というより減高)が特徴
  • 心電図で両者の鑑別は困難(軸が参考にはなると思うが・・・)

(投稿者 川崎)

2022-04-07

🎯 今週の一枚

心電図診断で適切なものはどれ?





判定

😋 解説
  • 基本ルール:I誘導はP波,QRS,T波がすべて上向き/逆にaVR誘導は下向き
  • 間違えた誘導を考えると混乱するけど,付け間違いだけなら簡単(下は再検)
  • 右胸心なら胸部誘導でR波が減高する(実例:内臓逆位症例左緊張性気胸

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2025-01-26

星状神経節ブロック (SGB) vs 冠攣縮 

⭐ Stellate Ganglion Block: SGB
  • 星状神経節は節後線維を心臓に投射し冠血流調節に大きく関与
  • SGBは交感神経の過緊張を抑制するため連日SGBが悪循環を断つ
  • SGBは血小板凝集抑制効果もあり冠攣縮の予防に有効な可能性
  • 冠攣縮性狭心症に対してSGBが有効であった報告はほぼ左側SGB
  • 完全内臓逆位を伴っていた症例では右側のSGBが有効の報告あり
  • エルゴメトリンによる冠攣縮の誘発前に左SGBで発作を抑制した
  • ただし冠攣縮誘発後にSGBを施行しても攣縮寛解作用はなかった


星状神経節ブロックが著効した難治性冠攣縮の41歳男性

📙 ガイドラインの記載(P50と図18)
  • 難治性・重症冠攣縮性狭心症に対して,星状神経節ブロック ・ 胸部交感神経節切除術を考慮してもよい(いずれもわが国では保険適用外).推奨クラス IIb,エビデンスレベル C


👉 冠攣縮に関するの過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2024-08-15

今週の一枚 🎯

労作時の息切れを訴える女性(座位)

😐 解説
  • 頸部の左側が周期的に拍動している(矢印)
  • 触診で静脈性の拍動を確認(心不全と診断)
  • 深吸気で右側にも明瞭な拍動が出現(矢頭)
  • 本例は最終的に心不全(PEF)と診断された

💙 なぜ左?
  • 左側優位の内頚静脈拍動は稀です.今までに内臓逆位(ココ)やペースメーカ(ココ)に関連した症例を経験したことがあります.
  • 本例には乳がんの手術歴がありました(ただし術式は未確認).また胸部CTでは右腋窩〜頚部のリンパ節郭清が示唆されました.
  • 本例ではこれらの影響で安静時に左側の内頚静脈の拍動が目立ったのかもしれません(もっとも吸気後は右側が目立ちましたが...😯)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2022-09-19

稀に左>右

息切れで来院した症例

🐤 解説
  • 安静座位の鎖骨上で内頸静脈の拍動を視認 ➜ 中心静脈圧の上昇
  • その拍動は右側より左側で明瞭(矢印)➜ 呼吸負荷後も左側優位
  • 呼吸音は清であるが心尖部でⅢ音あり ➜ 非代償性心不全と診断

🔗 ひとり言
  • 中心静脈圧の推定には,右房との直線的位置関係から右側の内頸静脈を使用します(解剖図).しかし稀に本例の様に,左側の拍動がより目立つ方がおられます.上記動画では左から光があたっているため右側は少し影になっていますが,それを差し引いても拍動は左側優位でした.
  • 頸静脈拍動が左側優位である経験を内臓逆位の症例で経験したことがあります(過去の投稿).また左上大静脈遺残でも同様の所見をきたす可能性があります.ちなみに本例ではいずれの所見もないと考えられました.

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(投稿者 川崎)

2020-07-06

座位+左側 ➜ 稀 😲

心電図異常で受診した無症状の症例の座位頸部(呼吸調整なし)

🐥 解説
  • 陽性波が目立つ ➜ 頸静脈ならa波または巨大v波,頸動脈ならコリガン脈
  • 圧迫で消失+時相はⅠ音直前 ➜ 陽性波は増高a波 ➜ 肥大型心筋症の疑い
  • 心エコー図で肥大型心筋症を確認(復習 👼 増高したa波は同疾患の特徴

🐤 独り言
  • 肥大型心筋症では増高したa波を認めることは少なくないが,座位で明瞭に視認する症例は稀.通常,a波は臥床で認め,座位では深吸気蹲踞などの負荷後にのみ顕性化する.おまけに本例では右側よりも左側で目立っている(一般的に頸静脈拍動は右側でより明瞭:その解剖学的な理由).内臓逆位では左側の方が目立つこともあるが,本例ではそのような所見はなかった.

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(投稿者 川崎)

2024-07-13

左優位 Lefty JVP

息切れと下腿浮腫の高齢女性(座位)

👿 解説
  • 頸部の左側に周期的な隆起あり(動脈?)
  • 深吸気で明瞭化+上縁上昇(静脈の疑い)
  • 触診で静脈性拍動を確認(心不全と診断)
  • 心エコー図で高度の三尖弁逆流TRを確認

💙 なぜ左?
  • 左側優位の内頚静脈の拍動は稀です.内臓逆位では左側優位ですが(自験例),聴診からは考えにくい病態でした.右内頚静脈の狭窄や左上大静脈の遺残では左側優位の拍動になりますが,いずれもCTで否定.原因不明の症例(微妙な静脈解剖に由来?)も経験あり(自験例1自験例2).
  • 本例はペースメーカ植込み後の症例でした.リードの影響で上大静脈から左内頚静脈への角度が浅くなっているのではと推測しました(下図).また液体(血液)が物体(リード)に引き寄せられるコアンダ効果の影響もあるのかもしれません.後に判明した心膜剥離術の既往も影響あり?



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(投稿者 川崎)

2026-03-02

頚静脈:右 vs 左

動悸で来院時(前半)+息切れで来院時(後半)
同一症例で共に座位

😗 解説
  • 前半:右鎖骨上窩に速い拍動(矢印)
  • 静脈性拍動でフロッグサインと診断
  • 心電図は発作性上室頻拍(2:1伝導)
  • 後半:左側に遅い隆起性拍動(矢頭)
  • 用手圧迫が可能なので内頚静脈拍動
  • 心電図は洞徐脈で心不全発症と診断

💫 右 vs 左
  • 内頚静脈の拍動は,その解剖学的特性から,ほとんどの症例で右側優位に異常が出現します.稀に認める左側優位の内頚静脈拍動には,さまざまな原因(内臓逆位や頚部手術後,ペースメーカ留置後など)が考えられます(過去の投稿
  • 上記の動画は同一症例で,前半が6年前(ココ).頻脈時には右側の内頚静脈に異常が出現し,徐脈時には左側に異常が出現していることが面白いと思います(ちなみにTシャツも同じ?).両者の間に行ったアブレーションが何かしら影響?

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(投稿者 川崎)

2019-08-21

臨床では意外にレアケースが続きます!

  • 発熱で入院した高齢者(>90歳)のスクリーニング心電図



(投稿者 川崎)

2025-08-07

今週の一枚 🎯

労作時の息切れで来院した症例(座位)


🐝 解説
  • 右頚部腫瘍(30年著変なし)
  • 安静座位で頚静脈は視認せず
  • 深吸気負荷後も頚静脈は陰性
  • 心音は明瞭なギャロップあり
  • BNPは著増(>1000 pg/ml)
  • 心エコー図で左室駆出率18%

🐙 頚静脈の座位定性の弱点

身体所見は診断特異度は高いのですが,感度が少し劣るという共通した問題点があります(評価者のばらつきもですが😑).一方,頚静脈の座位定性(シンプル頚静脈)は感度も特異度も臨床的には十分すぎるくらい高いと思われます.ただし特定の病態では役立たないと感じることもあるので,以下に列記してみます.

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(投稿者 川崎)