- 左室壁内の狭い血液充満陥入部(AI訳は心筋陰窩)のことで,当初は肥大型心筋症(HCM)で注目された.HCM連続292名と心血管疾患のない対照98名の検討では,心筋cryptsの頻度は遺伝子型陽性/表現型陰性で61%,表現型陽性で4%,対照群ではゼロであった.
- その後の研究で,健康なボランティアを含むさまざまな症例で存在することが分かってきた.長崎大学でCT血管造影を受けた300名の検討では,心筋クリプトの頻度は9.7%で,虚血性心疾患38.3%,大動脈疾患15%,大動脈弁狭窄症9%,HCM 2.7%であった.
- 心筋陰窩を心筋壁の50%を超える陥入部と定義すると,コペンハーゲンの一般人口10,097名を対象とした心臓CTでの検討では,その頻度は9.1%であった.中央値4.0年の追跡期間中,心筋クリプトは主要な心血管イベントと関係しなかった(ハザード比1.00 [95% 信頼区間:0.72~1.40,P = 0.98]) .また心筋クリプトの位置や形状,透度もイベントとは関連せず.
👉 肥大型心筋症 (HCM)に関するの過去の投稿は コチラ
(投稿者 川崎)
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