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2025-07-06

レオカーナ Rheocarna

  • LDLおよびフィブリノーゲンの直接血液吸着療法(血漿分離が不要)
  • 2021年に保険収載されLDL-Cの値に関わらず吸着療法の実施が可能
  • カネカメディックスが販売(添付文書:ACE阻害薬を服用例は禁忌)
  • 対象は血行再建術不適応な潰瘍を有す閉塞性動脈硬化症例(CLTI
  • 従来のリポソーバーによる吸着療法はLDL-C高値と血漿分離が必要


💁 透析に関する過去の投稿 ➜ コチラ
 
(投稿者 小森)

2025-07-05

ビルロート徴候

  • 「ビルロート徴候?」と思った方もおられるのでは? 投稿者もある問題の選択肢で見たときに「??」でした.でもBillroth法と聞けばピンと来る医療従事者が多いと思います.
  • 胃切後の再建法の一つ,Billroth 法に関連する症状:ダンピング症候群(早期:動悸や発汗,めまい/後期:低血糖,倦怠感など)や輸入脚症候群(腹痛や吐気・嘔吐,体重減少など)

👻 復習(胃切後の再建法)
  • Billroth I 法 ➜ 残胃と十二指腸の直接吻合(生理的だが縫合不全がやや多い)
  • Billroth II 法 ➜ 残胃と空腸を吻合し十二指腸は閉鎖(ダンピング症候群など)
  • Roux-en-Y 法 ➜ 残胃と空腸を吻合し残空腸をY字型に吻合(全摘後では最多)

看護roo

💁 胃癌に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2025-07-04

指定難病の医療費の自己負担割合

  • 難病に認定されたら高価な薬剤を投与しても自己負担はほぼないと考えている医師は少なくありません(me too 😑 でした).でも決してそうではないことを医事課の方に教えてもらいました.

厚生労働省) 

💰 おまけ
  • 市町村民税の目安:一般所得Ⅰ=約160万円~約370万円、一般所得Ⅱ=約370万円~約810万円、上位所得=約810万円~
  • つまり年収が850万のサラリーマンが肺高血圧症治療薬を服用していたら,最低2万円/月です(年24万はかなりの負担)

(投稿者 川崎)

2025-07-03

今週の一枚 🎯

心不全で通院中の症例(座位)

😋 解説
  • 安静で頚部に拍動なし(重症心不全なし)
  • 深吸気負荷で鎖骨上窩に拍動出現(矢印)
  • 深吸気を保持したが拍動は速やかに消失
  • 本例はHFpEFで症状は長年安定している

😎 コメント
  • 心不全の「シンプル頚静脈©」では,拍動を視認するか否かの定性法を採用しています.しかし拍動上縁の位置を考慮した半定量評価も可能です(鎖骨上窩=軽症,頚部中央=中等症,顎下=重症:過去の投稿
  • 上記の位置に基づく半定量法に加えて,本例のように拍動の持続時間を考慮した半定量法も可能です.つまり安静時に拍動=重症,深吸気後に拍動持続=中等症,深吸気持続で早期のみ拍動=軽症(本例)です.

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2025-07-02

もりそ:健康とおいしさを追求したソース

守口市×松下記念病院×金紋ソースで作り上げた減塩ソース

  • 守口市民に長く愛されるをテーマに松下記念病院の心不全チーム(医師、管理栄養士、理学療法士、看護師など)が「身体にやさしい」を。金紋ソースが「おいしさ」を監修しました。守口市の食文化になるようにと願いを込めて「もりそ」と名付けました。「もりそ」でおいしく、減塩生活をはじめよう!!
  • 守口市の瀬野市長からも「守口市は市民の健康寿命の延伸を重要施策の一つに掲げています。地元の病院と企業、行政が協力して作った減塩ソースが、市民の毎日の食卓で健康への意識付けを促す名物となり、非常に嬉しく思います。このソースはふるさと納税の返礼品にもなっています。」と喜んで下さいました。松下記念病院の地下売店でも購入することが可能です。


開発秘話など ➜ コチラ
  • 守口市の瀬野市長が動画に出演されています🙇
  • 投稿者も登場 😁 トップバッターで一発撮りです

(投稿者 川崎)

2025-07-01

心不全HFrEFの治療

Fantastic 4 が基本
  1. ARNI (angiotensin receptor/neprilysin inhibitor) アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ACE阻害薬ARBも考慮可)
  2. β遮断薬 (beta blocker) ベータ遮断薬
  3. MRA (mineralocorticoid receptor antagonist) ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
  4. SGLT阻害薬 (sodium glucose co-transporter 2 inhibitor) ナトリウム/グルコース共輸送体2阻害薬

心不全ガイドライン2025の記載(表19)
ACE阻害薬
  • エナラプリル 2.5 mg/日より開始,維持量5~10 mg/日,1日1回投与
  • リシノプリル 5 mg/日より開始,維持量5~10 mg/日,1日1回投与
ARB
  • カンデサルタン 4 mg/日より開始(重症例・腎障害では2 mg/日),維持量4~8 mg/日(最大量12 mg/日),1日1回投与
  • ARNI サクビトリルバルサルタン 100 mg/日より開始,維持量100,200 または 400 mg/日,忍容性があれば目標用量まで徐々に増量1日2回 投与
β遮断薬
  • カルベジロール 2.5 mg/日(重症例では1.25 mg/日)より開始,維持量5~20 mg/日,1日2回投与
  • ビソプロロール 0.625 mg/日(重症例では0.3125 mg/日)より開始,維持量1.25~5mg/日,1日1回投与
MRA
  • スピロノラクトン 12.5~25 mg/日より開始,維持量25~50 mg/日,1日1回投与
  • エプレレノン 25 mg/日より開始,維持量50 mg/日,1日1回投与
SGLT2阻害薬
  • ダパグリフロジン 10㎎/日,1日1回
  • エンパグリフロジン 10㎎/日,1日1回

👹 独り言
  • ACE阻害薬・ARB・ARNI・β遮断薬は最大量を目指す
  • MRAは投与量にこだわらず,SGLT2阻害薬は固定量

(投稿者 川崎)