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ラベル 耳鼻咽喉科 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2025-07-27

カルマン症候群 Kallmann syndrome

  • 概要 嗅覚低下と低ゴナドトロピン性性腺機能低下の合併した症候群
  • 形式 X連鎖潜性,常染色体顕性・潜性遺伝などのさまざまなパターン
  • 原因 視床下部ゴナドトロピン放出ホルモン(LHRH)ニューロン障害
  • 命名 ドイツ系米国人 Franz Josef Kallmann(1897–1965)の初報()  
  • 疫学 男性で約1万人に1人,女性で5万人に1人で男性優位に発症する
  • 症状 女児で14歳,男児で15歳まで二次性徴の欠落または不完全発現
  • 合併 無嗅症や低嗅症,腎形成異常,難聴、口唇口蓋裂など(下表)
  • 治療 性ホルモン補充(挙児に至る例あり),一部で自然に軽快例あり



(投稿者 川崎)

2025-04-17

今週の一枚 🎯

大動脈瘤を指摘された男性



(投稿者 川崎)

2025-03-29

レフェトフ症候群  Refetoff syndrome

  • 概要 甲状腺ホルモンに対する標的臓器の反応性が減弱した病態
  • 原因 主に甲状腺ホルモン受容体βの異常(常染色体顕性遺伝)
  • 命名 米国の小児科医 Samuel Refetoff らが1967年に報告(論文
  • 疫学 日本では100名未満:大部分が家族性で散発例は10~15%
  • 症状 甲状腺腫と軽度の頻脈以外の症状を示さない症例が多い
  • 契機 FT4とFT3の上昇にもかかわらずTSHが上昇または正常内
  • 診断 TRH負荷試験では正常反応でT3抑制試験ではTSHの抑制
  • 治療 甲状腺ホルモンの高値で代償され治療不要な症例が多い
  • 予後 頻脈のある患者は注意(心房細動で若年脳梗塞の報告有)

参考)難病情報センター,他

- 甲状腺ホルモン不応症の31歳女性 -

👉 甲状腺に関するの過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2025-03-22

知っ得クイズ

 問題  :難治性吃逆ときたら

👀 視神経脊髄炎関連疾患(neuromyelitis optica spectrum disorder; NMOSD)
  • 壊死性脱髄を呈する急性の視神経炎や脊髄炎を特徴とする炎症性の疾患
  • 頭部MRI画像で延髄背側に病変を認め、抗AQP4抗体が疾患特異的に発現
  • 特に持続する嘔気や吃逆はNMOSDを疑う所見である事が示唆されている
  • 延髄背側の最後野が特徴的な病変部位であり難治性吃逆や嘔吐の原因


吃逆・食欲不振で発症したNMO spectrum disorderの80代女性

💁 吃逆(しゃっくり)に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2025-03-10

心不全と長母音(声)

  • 急性の非代償性心不全では発声も注目すべき身体所見の一つになるようです.肺うっ血などによる息切れに加えて,声帯浮腫などの影響があるようです.心不全症例に「あ~」と言ってみてくださいという日が来るのかもしれません(すでに実施されている施設が少なくなかったりして…😅)

🚨 臨床研究Appl Sci (Basel) 2023;13:1827
  • 急性心不全で入院した患者52人の会話を毎日記録
  • 音声と会話の特徴を同定し治療中との関連を調査
  • 治療後は治療前より安定(明瞭で速くて長い発声)


😀 独り言
  • 息切れの判定方法としてはリハビリ中のトークテスト(Talk test)が有名です.運動強度を推定する簡便な方法の一つで,快適に会話しながら行える運動強度はおおむね安全に実施できることがガイドラインにも記載されています. 
  • 昨年の心不全学会での講演で,「長母音を18秒出せれば5メッツ以上の運動耐容能」ということを耳にしました(論文を探し出せず).循環器診療では身体所見が大切ですが,音声に関してはまだこれからの領域かもしれません.

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2025-02-19

スタージ・ウェーバー症候群 Sturge–Weber syndrome

  • 概要 頭蓋内の軟膜血管腫と顔面の毛細血管奇形,緑内障を特徴とする神経皮膚症候群の一つ
  • 命名 英国の医師 Sturge WA (1850–1919)と英国の皮膚科医 Weber FP (1863–1962)の報告(
  • 症状 顔面ポートワイン斑,難治性てんかん、精神運動発達遅滞,運動麻痺,視力障害など
  • 原因 9番染色体長腕上に存在するGNAQ遺伝子の単一ヌクレオチド、モザイク変異(非遺伝性)
  • 疫学 年間50,000~100,000出生に1人の発症率と推定(本邦では年間10~20人の発生となる)
  • 治療 対症療法(てんかんに対し薬や外科治療,顔面毛細血管奇形に対しレーザー治療など)
  • 予後 成人期まで観察した多数例の長期予後の報告はない(緑内障は緩序進行性で失明あり)


Sturge–Weber syndrome(SWS)の21歳女性

(投稿者 川崎)

2025-02-07

頚静脈の座位定性法も無敵ではありません

鼠経ヘルニア術前に心電図異常を指摘された症例(座位)


  • 息切れなど心不全を示唆する症状はないが,BNP値は150 pg/ml程度に上昇していた.心エコー図には特記すべき異常所見はなし.
  • 心不全の有無を判定するため頚部を観察したが,大きな腫瘍に占拠されていた.橋本病による長い治療歴あり(現在はeuthyroid)
  • 心音でも心不全を示唆する所見(Ⅲ音やⅡ音肺動脈成分の亢進など)はなし.日常生活から判定した運動耐容能も保たれていた.
  • 胸部圧迫感の自覚はなく,冠危険因子も高血圧のみ.最終的に手術に支障はないと判断して,紹介元の外科医に返書を作成した.
  • 稀ながら頚静脈の座位定性法が困難が状況がある.甲状腺疾患による甲状腺腫肥満猪首,座位姿勢の困難例などが相当する.

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2024-12-24

嚥下性失神 Swallow syncope

  • 慢性心不全で長年フォローしている患者さんが定期受診の時に,不意に「先日,失神したんですよ」と笑いながら言いました.その時の状況をお聞きすると食事中に一瞬生じたようです.循環器疾患は長年安定しています.
  • 窒息という感じではなかったのですが,高齢者で嚥下機能も心配です.そこで耳鼻咽喉科をコンサルトしたら,嚥下性失神(疑)と診断されました.少量ずつよく噛んで食べるなどの食事指導も行ってくれました 😊 感謝

🍚 嚥下性失神(Swallow syncope)
  • 嚥下という特定の動作で誘発される神経調節性失神のひとつ
  • 食道の拡張や収縮による食道壁の緊張が迷走神経反射を誘発
  • 機序は徐脈や心停止,血圧低下,両者の合併から失神に至る
  • 基礎疾患は食道疾患(痙攣やヘルニア,癌)や心筋梗塞など
  • 治療は食事指導(難治性ならペースメーカ植込み術を検討) 


嚥下性失神が生じたパーキンソン病の73歳女性
  • 頸部食道をバルーン拡張するとP波が消失し5.9 秒の静止と意識消失
  • 引き続いてバルーン拡張を解除するとP波が出現し洞調律へ復帰した

(投稿者 川崎)

2024-12-07

永久気管孔 Permanent tracheostoma

  • 呼吸のために気管を頚部の皮膚に縫合して造られた孔
  • 気管切開とは異なり気管と食道が完全に分離している
  • 喉頭全摘後や重度の嚥下障害に対する誤嚥防止で造設

💣 重要ポイント
  • 患者の呼吸は永久気管孔のみで行われるため永久気管孔を塞いではならない
  • 補助換気や気道確保が必要な場合は,永久気管孔から行わなければならない
  • 2010~2023年に永久気管孔の事故が10件(補助換気に関連した8件の分析↓)


(投稿者 川崎)

2024-11-04

唾液腺型高アミラーゼ血症 Salivary hyperamylasemia

  • 血液検査で予想外に血清アミラーゼが高値であったが,P型(膵臓型)ではなくてS型(唾液型)で一安心した経験は誰もがあると思います.
  • P型アイソザイムの上昇は膵疾患と考えられますが,S型アイソザイムの上昇には様々な原因があるようです(ガム噛みや強いストレスなど).
  • 下表以外にも摂食障害(特に神経性過食症)などが知られています.中には酸味嗜好(ココ)や特発性(ココ)という報告も見つけました. 

 高アミラーゼ血症診断のフローチャート

👉 アミラーゼに関するの過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2024-07-31

Hot potato voice ホット ポテト ボイス

  • 概略:熱いジャガイモを口に入れて食べている人のような話し方の例え
  • 別名:くぐもった声,モゴモゴした声,potato in mouth,muffled voice
  • 原因:リンパ腫瘤,扁桃周囲膿瘍,喉頭蓋炎,異物,扁桃周囲膿瘍など

- 実例:扁桃周囲膿瘍 -

💁 に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2024-07-27

ブジー Bougie

  • 径の細いものから少しずつ径の太いものに変えて狭窄部位を拡張する医療器具
  • bougie〈仏語〉ろうそく,《医》ブジー,消息子/búːdʒiː(ブージー:音声
  • 対象は管状臓器(食道,直腸,尿道,鼻涙管など)で金属など硬性物質で構成
  • 例:尿道の狭窄部位にブジーを挿入することで尿道を徐々に拡張する(下図)


(投稿者 川崎)

2024-07-10

痙攣性発声障害 Spasmodic Dysphonia

先日,心疾患で長らく通院していただきている方が痙攣性発声障害と診断されました.初めて耳にする病名だったため調べてみました

  • 定義 発声器官に器質的異常や運動麻痺を認めない機能性発声障害
  • 機序 発声時に内喉頭筋の不随意的,断続的な痙攣による発声障害
  • 症状 声の途切れやつまり感,翻転,努力性発声,気息性嗄声など
  • 分類 内転型(93.2%),外転型(5.7%),併存する混合型(1.0%)
  • 疫学 頻度は1/10万人,平均39歳(12~91歳),男女比は約 1:4
  • 時間 発症から診断まで中央値は3年(1月~46年ときわめて幅あり)
  • 治療 ボツリヌス毒素の内喉頭筋内注入,音声治療,手術・薬など


(投稿者 川崎)

2024-06-30

最近の耳学問 👂

  • 心不全症例のBNP変動は±30%ならOKで,>50%なら原因を考える
  • 則末先生らの著書「終末期ディスカッション」は一読の価値あり
  • 大動脈弁逆流の手術はDd, Ds, EFが70, 50, 30mmまでに(いわゆる七五三)
  • 糖尿病の昔の名前は蜜尿病,近い将来にダイアベティス(Diabetes)?
  • 神経生検は通常,踝の腓腹神経(純粋な感覚神経で運動麻痺の後遺症なし)
  • BRCA1とBRCA2は遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)に多い変異で性別を問わず50%の確率で遺伝
  • ラエンネックは第2音を発見したが心房収縮に関連と考えた(弟子のBertinが訂正)
  • Stereotactic Radiosurgeryとは大線量を1回で照射する定位手術的照射で外科手術とは無関係(複数回に分割する方法はstereotactic radiotherapy)
  • 眼振は緩徐相と急速相が明瞭な衝動性眼振と不明瞭な振子様眼振に分類
  • 生活習慣病は医学用語ではない(日本医学会 医学用語辞典に掲載されていない)

💁 忘備録に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2024-06-06

今週の一枚 🎯

新たな鼾と嗄声,便秘で来院した高齢者

👻 解説
  • 扁桃がやや腫大しているように見える
  • 甲状腺もびまん性に低吸収で軽度腫大
  • 採血ではCK 1535,TSH 155,fT4 0.04
  • 喉頭鏡で軽度浮腫あり(声帯麻痺なし)
  • その後の精査で慢性甲状腺炎と診断した
  • チラーヂンの投与で主訴は徐々に軽快

💀 追加コメント
  • 本例では体重増加(3㎏程度)もあり粘液水腫と考えられた.ただし下腿浮腫や易疲労感,低体温(寒がり),動作緩慢は認められなかった
  • 本例では妻が「今までなかった鼾の出現」に気がついたことが病院受診の契機になった.甲状腺腫大に加え咽頭浮腫などが原因と考えられる.
  • 甲状腺ホルモンの低下時に認めることがあるCK上昇の機序として,代謝の低下あるいはATP減少で筋細胞の透過性亢進などが推測されている().

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 太田/川崎)

2024-06-03

先天性小耳症 Congenital microtia

  • 1万〜1.5人に1人発生する先天性疾患(本邦では年間約100人前後出)
  • 外耳道閉鎖・狭窄を高率に合併するが片側性が90%で対側聴力は正常
  • 妊娠初期の外耳形態形成時期での多因子遺伝や環境因子が関与する?
  • 治療は形成外科が中心で73例中男児52例で平均11.8歳(10歳〜20歳)


肋骨軟骨を使用したベース フレーム製作の模式図
症例提示
合併症:鋼線突出(1.4%),皮弁静脈うっ血(2.3%),皮膚壊死・軟骨露出(1.7%)

💁 に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2024-05-08

ENT,ESS

  • 先日のERでのタイムトライアル(申し送り)で「ENT, ESS」って記載がありました.略語は便利ですが,ERではあまり通じない略語でした.TPOを考えて使いたい 😁 TPOって死語?(Time・Place・Occasion)

  • ENTはEar+Nose+Throatで耳鼻科医はENT doctor(耳鼻咽喉科医師,otorhinolaryngologist)
  • ESSはEndoscopic Sinus Surgery(内視鏡下鼻副鼻腔手術)で,副鼻腔炎(蓄膿)などで行う
  • 概略は外鼻孔経由に篩骨洞および副鼻腔の自然口を開大して,洞の通気と排泄の改善を図る
  • ESSが慢性副鼻腔炎に導入されてから約30年以上で,現在は世界的なゴールドスタンダード
  • 経鼻経由で下垂体腫瘍,眼窩疾患や頭蓋底疾患などbeyond the sinusに適応が広がっている
  • ただしENT科の医療事故は鼻領域が2割程度でESS関連がその半数以上(複視や視力障害など)


👃 鼻に関連する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)

2024-03-03

ベル麻痺 vs HSV-1

😐 ベル麻痺(日本語Wiki)の冒頭
  • ベル麻痺(ベルまひ)とは、顔面神経の麻痺によって障害側の顔面筋のコントロールができなくなった状態のことである。顔面神経麻痺の原因として脳腫瘍、脳卒中、ライム病などがあるが、原因が特定できない場合にベル麻痺と呼ばれる。(※ただし本体には1型単純ヘルペスウイルス感染に関するコメントあり)

😑 Bell's palsy(英語Wiki)
  • 一部の研究では、神経内液サンプリングによりベル麻痺と診断された症例の大部分で単純ヘルペスウイルス1 型 (HSV-1) が同定されている(Ann Intern Med 1996;124:27-30).しかし、他の研究では、ベル麻痺と診断された合計176例のうち、31例 (18%) で HSV-1、45例 (26%) で帯状疱疹が特定された(Auris Nasus Larynx 2001;28:S13-7).

😕 ベル麻痺 2019(日本神経治療学会ガイドライン)の「はじめに」
  • Bell 麻痺は,原因不明の急性発症片側性顔面神経支配筋麻痺を呈する症候群であり,急性顔面神経単ニューロパチーの最も一般的な原因である.但し,現在 Bell 麻痺の主な原因として単純ヘルペスウ イルスの関与が示唆されており,必ずしも原因不明とは言えないと考えられる.

😶 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のホームページ
  • 「ベル麻痺」は、単純ヘルペスウイルスが関与し、「ハント症候群」は、水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化により発症することがわかっています。疲れやストレスで免疫が落ちると、おとなしくしていたウイルスが暴れだし神経を障害します。顔面神経麻痺はウイルスが顔の神経を襲ってくる病気と言えます。

🔔 ベル麻痺に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2024-02-29

今週の一枚 🎯

昨夜からの胸痛でERに搬入された症例

👂 解説
  • 座位で右耳垂に45度の皺あり(フランク徴候
  • 耳垂の皺は二本あり(double earlobe crease
  • よくみると外耳道の毛(ear-canal hair)あり
  • 心電図にはST変化なし(後壁誘導 V7-9 含む)
  • 心エコー図では下壁に軽度の壁運動低下あり
  • 緊急CAGで回旋枝(#13)に99%の狭窄を確認
  • 引き続きPCIで治療(治療中もST-T変化なし)

👀 フランク徴候あれこれ
  • 45度の耳垂皺(フランク徴候/Frank's sign)が冠動脈疾患と関連することはメタ解析でも確認されています(Int J Cardiol 2014;175:171-5).
  • 本例のように外耳道毛が合併した耳垂皺例では冠動脈疾患の確率がより上昇するという報告もあり(Indian Heart J 1989;41:86-91 ➜ 典型自験例
  • しかし「座位皺 vs 臥位皺」や「片側皺 vs 両側皺」の差異はあまり検討されていません.本例のように同一側に複数本ある耳垂皺の追加意義も不明

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2024-01-22

心不全と難聴

時々息遣いが荒くなる難聴例(端座位)

👂 解説
  • 指示が通らないため安静の頸静脈所見は判定困難
  • 左上肢挙上で内頸静脈の明瞭な陥凹が出現(矢印)
  • 本人の発語が混入して心音は十分には評価できず
  • 最終的に収縮の保たれた心不全(HFPEF)であった

🙉 追加コメント
  • 米国の70歳以上の横断的な国民健康栄養調査では,難聴の有病率は心不全症例で74.4%と,非心不全症例の63.3%より高率です(JAMA Otolaryngol Head Neck Surg 2018;144:273-5).さらに心不全のある高齢者では難聴が強いほど活動性が低下することも報告されています(Clin Interv Aging 2020:15:635-43).
  • 上記の全米調査で心不全および難聴のある参加者のうち補聴器を着用しているのはわずか16.3%でした.聴力障害なら筆談で対応すればいいのではと思われますが,心不全患者では認知症が43%とかなり高率です(J Card Fail 2017;23:464-75).そんな時こそ左上肢の挙上負荷が役立つかもしれないので追加してみてください.

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(投稿者 川崎)