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2026-08-26

7D:院内の発熱

👀 見逃されやすい院内発熱の7原因
  • Drug (薬剤熱): 新規薬剤によるアレルギー性の発熱
  • Device (デバイス関連感染): 留置デバイスに関連する感染症
  • DVT (深部静脈血栓症/肺塞栓症): 血栓自体または血栓に伴う炎症反応
  • CDI (Clostridioides difficile感染症、旧称CD腸炎): 抗菌薬投与→偽膜性腸炎
  • Decubitus (褥瘡): 褥瘡部の感染・炎症
  • CPPD (偽痛風、ピロリン酸カルシウム結晶沈着症):非感染性の関節炎
  • Debris (胆泥・無石性胆嚢炎): 絶食が続く患者などで胆汁うっ滞→胆嚢炎


🙊 おまけ
  • Deep abscess (深部膿瘍) や Adrenal Deficiency (副腎不全)、COVID-19/インフルエンザを加えて、8D・9D・10Dなどとも言うそうです(引用)

💁 語呂合わせに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2026-07-29

AI 聴診器の研究から

TRICORDER 試験 👀 Lancet 2026;407(10529):704-15
  • 背景: 心血管疾患の早期発見は、世界的な公衆衛生上の優先事項である。人工知能(AI)搭載聴診器は、心不全、心房細動、弁膜症(VHD)のポイントオブケア検出において、優れた性能特性を発揮する。
  • 方法:英国のプライマリケア診療所を、介入群(日常診療におけるAI聴診器の使用に関するトレーニングと導入)または対照群(日常診療)に1:1でクラスター無作為化した。心臓検査中、AI聴診器は15秒間の単誘導心電図と心音図信号を記録し、3つのAIアルゴリズムに入力して、左室駆出率低下(≤40%)、心房細動、およびVHDの有無に関する二値予測を返した。
  • 結果:205の診療所がランダムに割り当てられた (介入群に96施設 [登録患者 701,933人]、対照群に109施設 [登録患者851,242人])。介入群の診療所では、心不全の検出はグループ間で差がなかった (IRR 0.94 [95% CI 0.86-1.02])。地域ベースまたは病院ベースの診断に差はなかった (p>0.05)。 
  • 解釈: AI聴診器を日常的なプライマリケアに導入しても、導入後12か月経過しても心不全の検出率や地域ベースの診断率は有意に増加しなかった。ただしAI聴診器の使用は、心不全、心房細動、弁膜症の検出率の有意な上昇と独立して関連していた。


😑 独り言
  • 少し分かりにくい結果かな~と思います。特に「AI聴診器の使用は、心不全、心房細動、弁膜症の検出率の上昇と関連するが、心不全の検出率や地域ベースの診断率は有意に増加しなかった」という点です。抄録の解析はIntention-to-treat analysisですが、図のPer-protocol adjusted incidenceでは差がありそうです(両解析法の違い)
  • これに関する筆者らのコメントAI訳 →「アルゴリズムの性能は良好であったにもかかわらず、3疾患の検出率の向上は集団規模では達成されず、使用状況に依存することが明らかになった。また、実世界での導入において克服すべき大きな課題、例えば低い利用率や関連するワークフローの不整合なども明らかになった。」…なるほど(!?)

💁 AI(人工知能)に関する過去投稿は コチラ(PC版なら右下欄から選択可能)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2026-07-15

「テレさんぽ」

📺 解説
  • 足踏み運動に連動し風景映像が進行する屋内散歩体験サービス
  • 天候や気候を気にすることなく、各地の美しい風景を楽しめる
  • パナソニック E&C(大阪府守口市)が2024年12月に提供開始
  • 介護・福祉施設や医療機関向けで対象者は高齢者や外出困難者
  • コンテンツは全国55エリア194コース、1本あたり約3分の映像

- テレさんぽ 商品特長とご利用者の声 -

(Channel Panasonic - Official)

(投稿者 川崎)

2026-07-10

YUMIKOユミコ- LITAリタ catheter


😐 追加コメント
  • 冠動脈バイパス(CABG)術前に内胸動脈を造影する機会は減りましたが、今でもYUMIKO-LITA catheterを時々見かけます。先日のアンギオカンファでこのユミコ・カテが話題になったので、懐かしくなって本ブログにまとめてみました。
  • 当院でも初期からYUMIKO-LITAカテーテルを使用し、2003年には右内胸動脈(RITA)にも応用できることを報告しています(下図)。この症例報告を三宅先生が論文で引用されていたのを見た記憶があるのですが、探しきれませんでした。

(投稿者 川崎)

2026-07-04

第141回日本循環器学会近畿地方会より

😗 個人的に気になった報告
 
1-15 海外留学生の未修復心室中隔欠損に伴う肺動脈性肺高血圧の一例
  • 症例はネパール出身の20歳代女性。未修復心室中隔欠損に伴う肺動脈性肺高血圧と診断した。患者はネパールの高地出身であり,慢性的な低酸素環境が肺血流増大による左心容量負荷の進行を抑制した可能性が考えられた。(投稿者追記:その解釈は興味深いが…)。

5-26 Arrhythmic mitral valve prolapseが疑われた1例
  • 症例は67歳男性。8年前の健診で心雑音を指摘され,他院で僧帽弁逸脱症(MVP),僧帽弁閉鎖不全症と診断された。6年前に心停止を起こしECPRで蘇生,ICD植え込みとなっていた。(投稿者追記:不整脈性MVPとは、他の不整脈基質がない状態で、僧帽弁輪離開の有無にかかわらずMVPと複雑な心室性不整脈が共存する病態)

6-14 Sense B noiseによるS-ICD不適切作動の1例
  • 症例は77歳男性。6年前に冠攣縮性狭心症を背景とした心室細動の診断で,皮下植込み型除細動器(S-ICD)の植込みを行った。昼食後に仰向けになり休んでいたところ,ショック作動があったが、エピソード記録では,不規則なアーチファクト様のノイズがみられ,オーバーセンシングによって心室細動と認識しショックが送出されていた。(投稿者追記:センスBノイズは、S-ICDシステムの問題に起因する、非生理的な信号過剰感知による不適切なショックの原因)


😀 当院からの発表
  • 2-13 高齢で診断された先天性左冠動脈閉鎖症の一例(循環器内科 大野貴都ほか)
  • 3-14 バレーボールの指導者に発症したPaget–Schroetter症候群の一例(循環器内科 足立沙瑛子ほか)
  • 4-20 通り抜け現象(ウォームアップ狭心症) を呈した冠動脈疾患の2症例(循環器内科 林 寛人ほか)
  • 7-1  運動誘発性のparadoxical jet flowを検出した心尖部肥大型心筋症の一例(循環器内科 本田早潔子ほか)
  • 7-6 低調成分を主体とする大動脈駆出音を伴った左脚ブロックの1例(循環器内科 川﨑達也ほか)

4編は発表前に英語論文化(2編は出版済,2編は投稿中) 👏

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-06-10

フレンチ(6Frなど)とは?

(出力:生成AI、Claude sonnet4.6)

👻 おまけ
  • シースは内径を表し、カテーテルは外径を表すため、7Frシースに7Frカテーテルが挿入可
  • 考案者 Joseph-Frédéric-Benoît Charrière(1803〜1876)はスイス生まれの医療器具開発者
  • 彼がフランス人(1843年に国籍取得)+名前の一部(Frédéric)にちなんでFr(らしい)
  • 針の太さの単位ゲージは1インチに何本の針が並べられるか(22Gなら1インチに22本の針)

(投稿者 川崎)

2026-05-04

心内血栓:時期は?

😎 MRI vs 心内血栓
  • MRIでは、血栓に捕捉された赤血球のヘモグロビン(Hb)中の酸素状態と水分含有量によって血栓の年齢の推定が可能
  • 血栓中のHbは通常、オキシヘモグロビン → デオキシヘモグロビン → メトヘモグロビン → ヘミクロムへ経時的に変化
  • 最終的にHb分子は酵素によって複数の小さな断片に分解され、マクロファージによって取り込まれる(ヘモジデリン)
  • 復習:MRIのT1・T2強調画像の水分は、T1では黒(低信号)、T2では白(高信号)(覚え方:T1 白脂、T2 水ブシャー!)
  • オキシヘモグロビンとヘミクロムは不対電子を持たず、弱い反磁性(T1緩和時間やT2緩和時間に影響を与えない)
  • デオキシヘモグロビンとメトヘモグロビンは、鉄原子あたり4個と5個の不対電子を持ち常磁性(T1とT2を短縮する)
  • 血栓の検出可能は8時間内、信号強度が最大となるのは約3週間後、その後は横ばいで半年まで持続し数週間かけ消失


心臓血栓のMRIタイムライン

ステージ T1強調画像 T2強調画像
● 超急性期(12時間未満) 等信号 高信号
● 急性期/亜急性期(最初の2~3週間) 高信号 高信号(第1週では低信号の領域を含む)
● プラトー期(3週間~6ヵ月) 信号が徐々に不均一に減衰
● 慢性期(6ヵ月以上) 等信号 等信号


(投稿者 川崎)

2026-04-28

日本初の聴診器

  • 「日本で初めての聴診器は1848年(嘉永元年),オランダの軍医オットー・モーニッケが長崎の出島で医師の吉雄圭斎に紹介し,実物が今も長崎大学属図書館に保存されている.」
  • これは自分の書籍やウェブコンテンツでしばしば引用してきた文言です.引用論文は見つけられませんでしたが,AI(Claude sonnet 4.6)に依頼したらすぐに探してくれました.


💁 聴診器に関する過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2026-04-22

ダーメンコルセット

  • 軟性体幹装具のひとつで、主として脊椎の支持および固定に使用
  • 効果機序:椎体は前方1/3に荷重が集中するため体幹前屈を制限
  • ダーメンはドイツ語のDamenに由来(女性・婦人Dameの複数形)
  • 元は中世に女性がウェストを細く見せるため使用したコルセット
  • 現在では性別を問わず腰椎・胸椎装具の一般名として用いられる

(投稿者 川崎)

2026-04-12

タイプ II エンドリーク

  • 血管内腹部大動脈瘤修復術(EVAR)後のエンドリークの一つ(下図を参照)
  • EVARを受けた37名で術後1月と6ヵ月の時点で37.8%にエンドリークが陽性
  • タイプIが10.8%、タイプIIが27%(内訳:腰動脈18.9%、下腸間膜動脈8.1%)


👶 独り言
  • 一般にタイプ1とタイプ3は予後が悪く、タイプ4は良いと考えられています。タイプ2に関しては臨床上問題ないとする意見が多いようですが、心血管事故が増加するという報告もあり、今後のエビデンスの集積が待たれます。

💁 腹部大動脈瘤に関する過去投稿は コチラ
(投稿者 川崎)

2026-04-07

EVイーブイ-ICD(血管外植込み型除細動器)

  • 血管外リードを用いた新しい植込み型除細動器(Implantable Cardioverter Defibrillator:ICD)
  • 一般的なICDは経静脈ショックリードを用いた経静脈ICD(Transvenous ICD:TV-ICD)であった
  • TV-ICD関連トラブルを防ぐ完全皮下植込み型ICD(Subcutaneous ICD:S-ICD)はペーシング不可
  • EV-ICDはS-ICDと同様にTV-ICDで生じる関連トラブルを防ぎつつペーシング機能も搭載している
  • 対象は静脈アクセス困難や易感染例、若年者で、一時的徐脈や抗頻拍ペーシングが必要な場合

EV-ICD(上段)とTV-ICD & S-ICD(下段)

(投稿者 川崎)

2026-03-20

論文 🏆 低灌流の身体所見パート2

  • 当院で行った臨床研究が論文になりました.Kasai K, Kawasaki T. Peripheral Perfusion Index as a Marker of Hypoperfusion in Heart Failure. Cardiology 2026 Feb 9:1-10. Epub ahead of print. (PMID: 41662304)
  • 以前に当科から,心不全症例の低灌流を反映する身体所見の中で,腋窩と指先の温度差および指先の冷感の有無はいずれも,Nohria-Stevenson分類と同程度のリスク分類に利用できることを報告(Cardiology 2025 May 5:1-11)
  • 今回は簡便かつ客観性のある指標 Perfusion Index (PI) を用いた検討です.PIはパルスオキシメータの拍動性血流成分と非拍動性血流成分の比から算出される指標で,心不全例でのリスク評価は初めてと思われます.

- 心不全例の末梢PIと心血管事故 -

💁 論文の過去投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-03-15

Hostile neck(邦訳:敵対的ネック?)

  • 腹部大動脈瘤に対する血管内治療であるステントグラフト内挿術(Endovascular Aortic Repair:EVAR)を施行する際の用語で,別名はchallenging neck
  • 定義は中枢側ネック径が28 mm以上,ネック長15 mm以下,中枢側ネック角度60度以上,石灰化または全周の50%以上の壁在血栓,リバーステーパー他
  • EVARによる治療が難しく遠隔期の成績も不良.例えば近位頚部のhostile neck例では、type Iaエンドリークが多く,再介入が困難で破裂の発生リスクも上昇


- Hostile neck(短く強く屈曲)のEVAR例 -


A: シェーマ。左腎動脈下端から動脈瘤までの長さが5 mmと短く、ネック角度90°の短く強く屈曲したネック症例。 B: 術中血管造影。 C: 腎動脈上ステント(suprarenal stent)をリリースする前に、メインボディと腎動脈上ステントを交互にゆっくり展開し、エンドグラフト近位端を拡張した。 D: 3本目のステントを展開後に腎動脈上ステントをリリースし、プッシュアップテクニックを用いることで、エンドグラフトは動脈瘤移行部の形状に沿って良好な適合性でフィットした。 E: エンドグラフト留置後、左腎動脈内にベアステントを留置した。 F: 最終血管造影では、左腎動脈の開存が保たれ、エンドリークは認めなかった。(AI訳)


(投稿者 川崎)

2026-02-27

産学公(さんがくこう)

  • 研究力・実行力・制度力を組み合わせて社会の課題を解決する協力体制
  • 産業界(企業)・学術界(大学や研究機関)・公的機関(政府・自治体)
  • 単独では難しいことを役割分担して実現する(研究 → 技術 → 社会実装)
  • 例:大学でアルゴリズム開発,企業で製品化,政府で薬事承認と事業支援
  • 類語としては産学公連携,産学官,産学官連携,産学連携,官民連携など



(命題「産学公を説明する1枚の画像」に対するAIの回答)

(投稿者 川崎)

2026-02-17

Invoiceインボイス ならぬ INVOSインボス

  • Invoice(インボイス)➜ 2023年10月に開始された、事業者が消費税の仕入税額控除を受けるために必要な適格請求書.課税売上高が1,000万円を超える場合は考慮するが,病院は同制度による税額の増加は通常ない.
  • INVOS(インボス)➜ メドトロニック社が提供している脳オキシメータシステム(ココ).近赤外線分光法(Near Infra-Red Spectroscopy: NIRS)を用いて脳や骨格筋の組織酸素飽和度をリアルタイムに測定できる.

- INVOSのイメージ -

(投稿者 川崎)

2026-02-08

テクニカル アラーム Technical Alarms

  • 患者異常ではなく,機械など患者以外の異常を知らせるアラーム
  • モニターアラームの約半分は電極脱落や接触不良,機器誤認など
  • 信頼性の低い不適切アラームの頻発でアラームに対する意識低下
  • 医療安全確保にはテクニカルアラームを減らすことが非常に重要



(投稿者 川崎)

2026-01-09

Look-Locker method ルック・ロッカー法

Look-Locker
  • MRIでT1を測定する撮像法(Native T1 mapping)の最も効率的な方法の1つ
  • 米のLookとLockerが開発(Review of Scientific Instruments 1970;41:250-1) 
  • 反転パルス後に画像データセグメントを繰り返し取得しT1緩和時間を測定
  • 問題点は磁化移動,不十分な縦緩和,オフレゾナンス等でT1値の過小評価
  • 現場では修正法を使用:例 MOLLI (modified Look-Locker inversion recovery)


- 修正Look-Lockerシーケンス(MOLLI)の取得戦略 -

この例では180反転パルスの後、心拡張期に5心拍にわたって画像を取得し、その後3心拍の休止期間を設ける。さらに反転後、わずかにオフセットしたTIでさらに3枚の画像を取得し、反転回復曲線に沿ってより多くの点をサンプリングする。各反転パルス後の画像取得に必要な心拍数と、2周期間の3心拍の休止期間に基づいて、このMOLLI取得スキームは5(3)3と呼ばれる。画像はTIの昇順に並べられ、各ピクセルの信号強度はT1回復曲線に適合される。この手法を画像内のすべてのピクセルに対して実行すると、T1マップ(右下)が得られる。(AI訳)

(投稿者 川崎)

2026-01-03

心拍出量のFick法

【日本循環器学会専門医試験問題】より
 心拍出量を測定する際,熱希釈法よりFick法が望ましい病態はどれか. 2つ選べ.







判定


😐 解説:正解 d, e
  • 心拍出量の測定に関する問題である.心拍出量は酸素消費量を動脈血と混合静脈血の酸素含量差で除して求めるFick法と指示薬希釈法があり,後者ではSwan-Ganzカテーテルが開発されてからは冷水を指示薬とする熱希釈法が一般的に用いられている.
  • Fick法の原理は,肺での血液の酸素摂取速度と肺静脈と肺動脈の酸素含量差から肺血流量は決定され,定常状態では血液の酸素摂取速度と肺による室内空気からの酸素取り込み速度は等しくなることから,肺血流量=酸素消費量÷肺静脈と肺動脈の酸素含量差で求められる.心臓内短絡(シャント)がなければ肺血流量は体血流量に等しくなることから心拍出量も測定することになる.通常は混合静脈血として肺動脈血を用いるが,肺静脈血のサンプリングは困難なため左室あるいは動脈血で代用している.心臓内シャントがあった場合には混合静脈血として肺動脈血の代わりにシャント直前の心腔内でサンプリング行う必要がある.
  • 熱希釈法は肺動脈内に先端を留置したカテーテル近位部(右房)のポートから冷たい生理食塩水を注入し,血液の温度変化をカテーテル先端のサーミスターで測定し,経時的な温度変化から肺血流量が計算される.Fick法と同様に心臓内シャントがなければ心拍出量を表すが,Fick法と比べて動脈穿刺を行っての血液サンプル採取が不要なことや速やかに結果がわかる利点がある.しかしながら,三尖弁逆流が存在すると注入した冷水がカテーテル先端のサーミスターに到達しにくくなるため温度が低下せずに心拍出量を過大評価することや,心臓内シャントが存在すると肺血流量と心拍出量が一致しなくなる.
  • よって,熱希釈法よりFick法での心拍出量測定が望ましいのは d.心房中隔欠損症と e.重症三尖弁閉鎖不全症の患者である.
  • a, c.心房細動や僧帽弁狭窄症があっても熱希釈法で心拍出量は測定可能である.
  • b. 肺動静脈瘻は心臓外短絡であり,奇異性塞栓症や脳膿瘍の原因にはなるが,熱希釈法による心拍出量の測定に支障はない.


(投稿者 川崎)

2025-12-31

🕗 毎朝のERラウンドの一コマ

  • 看護師長 「昨日のIOLの件ですが…最終的には大丈夫でした」
  • 内科部長 (小声で隣にいる外科部長に)「ねぇ,IOLって何?」
  • 外科部長 (聞いてきた内科部長に小声で)「IOL...俺も知らん」

IOL (intraocular lens) 
  • 水晶体の代わりになる人工の眼内レンズのこと
  • 眼屈折力のおよそ3分の1は水晶体が担っている
  • 厚さ約4mm,直径約9mm,無色透明の凸形状
  • 毛様体と呼ばれる筋肉が繋がりZinn小帯が支持
  • 毛様筋が収縮・弛緩して遠方~近方まで明視可
  • 透明度や調節力が低下すると視機能に影響する
  • 白内障手術では水晶体を吸引しIOLを挿入する


- 眼内レンズ IOL の実例 -

(投稿者 川崎)

2025-12-24

ROSA(ロザ) 人工膝関節置換術支援ロボット

🔔 人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty; TKA)
  • 従来のガイド法による手技では3度以上のずれが19-24%に発生
  • ナビゲーションで下肢アライメントや靱帯バランスの精度向上
  • ロボット支援手術で骨切りの制御が追加されより正確かつ安全
  • ROSA®は RObotic Surgical Assistantの略(Zimmer Biomet社)
  • ROSA の主な特徴は100以上の既存のモデルから3Dモデル形成
  • その仮想3Dモデルで骨切りラインやインプラントサイズを設定
  • ROSA を用いた人工関節手術は2020年4月から本邦で保険収載


- 従来のガイド手技 -



- ロボット支援 -

(投稿者 川崎)