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ラベル 呼吸器 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2026-09-12

トラヘルパー 輪状甲状靭帯穿刺針

【使用目的又は効果】
  • 本品は輪状甲状膜に留置することを目的としたチューブで、気管切開後の気道確保、緊急時の気管切開による気道確保、気管内分泌物の吸引、気管内及び気管切開孔の狭窄防止や保持の何れかを目的として、気管切開後の気管内に挿管して使用す

【禁忌・禁止】
  • 再使用禁止
  • 12歳以下の症例、血液凝固異常、咽頭外傷、気管損傷、声門下狭窄、高度肥満
  • カフ付きの気管内チューブや気管切開チューブの適応となる長期呼吸管理が必要な症例には使用しないこと。[カフがなく、チューブ径も細いため、長期人工呼吸管理には適さない。]


トラヘルパー 輪状甲状靭帯穿刺針




(投稿者 川崎)

2026-09-09

逆奇脈  Reverse pulsus paradoxus

  • 奇脈(pulsus paradoxus)とは、吸気時に収縮期血圧が正常より大きく低下する現象(10mmHg超の低下:正常例では低下が10mmHg以内)
  • 収縮性心膜炎や心タンポナーデといった心疾患を診断する手掛かりになることもあるが、手技的な煩雑性もあり、臨床ではあまり行われない
  • その奇脈の逆が逆奇脈(リバース奇脈、reversed pulsus paradoxus)で、吸気時に血圧が上昇する(あるいは呼気時に低下する)現象のこと
  • N Engl J Medにも掲載されたことがある(Massumi RA, et al. Reversed pulsus paradoxus. N Engl J Med. 1973 Dec 13;289(24):1272-5)

🔁 逆奇脈を生じる3病態とその機序
  1. 間欠的陽圧換気 ➜ 胸腔内圧の変動が通常の呼吸とは逆になるため、吸気血圧は呼気血圧よりも高くなる。吸気相では、陽圧換気による胸腔内圧の上昇が胸部大動脈に伝達され、さらに左心室拍出量が増加する。
  2. 閉塞性肥大型心筋症 ➜ 呼気時に左心室圧が高く、動脈圧が低いこと、および左心室-上腕動脈圧が同時に上昇する。これは呼気時に左心室流出路閉塞が増強していることを示唆している。
  3. 等頻度房室解離 ➜ 吸気時の洞調律の増加により、洞調律が房室解離よりも優位になる。洞調律では房室同期が保たれるため、その結果、呼気時の房室非同期に比べて脈拍量が大きくなる。


(投稿者 川崎)

2026-08-20

今週の一枚 🎯嚥下負荷

心不全の悪化から改善中の症例(座位)

🔎 解説
  • 安静座位では内頚静脈の拍動は不明瞭
  • 偶然、患者さんが自発的に唾液を嚥下
  • 直後に内頚静脈の拍動が出現(矢頭)
  • その隆起は暫くすると見えなくなった

😋 独り言
  • 嚥下はとても複雑な生理現象で、胸腔内圧は相(口腔期・咽頭期・食道期)によって異なる変動を示します。ただし胸腔内圧は概ね陰圧になるため、静脈灌流が増加して中心静脈圧(あるいは右房圧)が上昇するようです。
  • もっとも胸腔内圧の陰圧程度は、吸気と比較すると嚥下では少ないようです(右下の図Cのグラフを参照)。吸気などの指示が入らない症例では、上肢挙上や前屈に加えて、嚥下負荷も心不全評価に有用…世界初の報告?


👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-07-21

奇脈(Pulsus Paradoxus)の生理学

📧 N Engl J Med 2026;394:2487 に掲載されたレターより
  • 奇脈は吸気時に収縮期血圧が10mmHgを超えて低下する現象と定義され、しばしば重篤な疾患を疑う手がかりである。収縮性心膜炎や心タンポナーデといった心疾患との関連でよく知られているが、喘息やCOPDなどの肺疾患でも見られる。
  • その機序として、吸気時の全身静脈還流増加、肺血管系への血液プーリング、心室間相互依存性、胸腔内圧の変動の誇張など、複数の要因が示唆されている。なおこの現象は奇脈という名称にもかかわらず、正常な生理反応の誇張に過ぎない。
  • 奇脈は、他に異常のない肥満患者でもよく見られる所見である。これは腹囲増大が胸壁・横隔膜を圧迫し、呼吸仕事量を増加させる効果によるものと考えられている。従来からストロー呼吸(気道閉塞の模擬)を用いて、教育されてきた。
  • しかし呼吸速度を遅くするだけで奇脈は有意に増大する。特に注目すべき点として、10秒/呼吸という遅い呼吸だけで、ストローなしでも血圧低下が20mmHgを超えた(下図)。再現性の高いこのプロトコルは教育的に有用である。
  • 肥満や心肺疾患のない健常者でも、遅い呼吸だけで容易に10mmHgを超える奇脈が生じうるということは、呼吸速度の変化が、重篤な疾患を見分けるトリアージツールとしての奇脈の臨床的有用性に影響しうる可能性を示唆している。

- 奇脈に対する呼吸の影響 -
(@NEJM)

(投稿者 川崎)

2026-06-28

肺がん治療:トルバプタン

  • 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)は,アルギニンバソプレシン(AVP)の分泌過剰により水利尿不全を惹起し低Na血症を呈する
  • SIADHの原因は,異所性のAVP産生腫瘍と下垂体後葉由来のAVP分泌亢進に分けられる.前者は84%が肺癌で,その内の94%が肺小細胞癌
  • 肺小細胞癌の7~39%にSIADHが合併する.また様々な方法で肺小細胞癌株を刺激すると,実際にAVP産生が増加することが確認されている


😑 独り言
  • 肺小細胞肺癌(SCLC)の治療にサムスカ(トルバプタン)と聞いて、一瞬ピンときませんでした。でもSIADHと言われて、成程と思いました。肺小細胞癌にSIADHを合併する機序としては,「腫瘍細胞からの異所性AVP産生」に加えて、「腫瘍に伴う胸腔内圧上昇や上大静脈の狭窄により左房還流量が減少し,圧受容体を介してAVP産生が促進」や「抗癌剤や脳転移によりAVP産生ニューロンが直接刺激される」などが考えられているようです(肺癌 2018;58:132-137).

(投稿者 川崎)

2026-06-11

今週の一枚 🎯

息切れ増悪で呼吸器内科から紹介(座位)

🐣 解説
  • 目立つ胸鎖乳突筋はCOPDに合致
  • その奥に右内頚静脈の陥凹(矢印)
  • 吸気負荷で拍動上縁の上昇(矢頭)
  • 診断は心不全の合併(COPD安定)

🐔 独り言

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(投稿者 川崎)

2026-04-30

今週の一枚 🎯

他院フォロー中の超高齢者が息切れで当院搬入



(投稿者 川崎)

2026-04-23

今週の一枚 🎯

温泉に行った後に発熱と咳嗽が続く若者

👾 解説
  • 採血でCRP 16 mg/dL, CK 970 U/Lであった.Na値は正常範囲内であったが,温泉後の発熱などから,レジオネラ肺炎を強く疑った.しかし迅速尿中レジオネラ抗原は陰性であった.咽頭ぬぐい液のパネル検査を追加したところ,マイコプラズマPCR陽性が判明した.他のインフルエンザ・コロナ・百日咳.アデノ・RS・パラインフルエンザなどはすべて陰性.マクロライド感受性マイコプラズマであったため,アジスロマイシンの点滴で加療した.

😊 独り言
  • 病歴聴取(to obtain a thorough history)と身体所見(to perform a physical examination)が臨床推論において重要であることは言うまでもありません.本例の初期対応にあたった研修医らはこの点,とてもしっかりしていました.最終診断はレジオネラ肺炎ではありませんでしたが,逆にこのような体験を共有することも重要と思われます.なおCK上昇の原因は頻回な咳嗽?

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(投稿者 林/川崎)

2026-04-19

エワルト徴候 Ewart sign

  • 大量の心膜液が貯留した時にみられることがある局所的な肺の聴打診所見
  • 心膜液で左肺底部が圧迫され左肩甲骨下角下方に打診上の濁音域が生じる
  • 通常は左側(稀に右側)に触覚振盪の増強と吹鳴呼吸音(blowing sound)
  • 英医師 William Ewart (1848-1929) の報告に由来(Br Med J 1896;1:717–21) 
  • 別名はBamberger–Pins–Ewart徴候(循環器学用語集に収載)やPins症候群


(Dr. Ewartの実際の報告より ← 130年前の論文が読めます)

💁 打診に関する過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2026-04-06

フィジカルクイズ(No. 47 & 48)

  • 循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です.「生きた physical examination」を体感・習得して,「感動できる」ものにしていきたいと思っています.
  • 2025年4月から毎週金に循環器に関するフィジカルクイズをX(旧Twitter)で発信しているので,よろしければフォローしてみてください(@PhysicalExamin1).こちらのページには2週分ずつまとめてアップします.



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心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2026-03-28

チャールソン併存疾患指数 Charlson Comorbidity Index

  • さまざまな併存疾患を持つ患者の死亡率(10年生存率)を予測するモデル
  • 米国の疫学などを研究する医師 Mary E. Charlson らが1987年に開発(※)
  • オリジナルは計19のカテゴリーを考慮(追試結果に基づいて何度か修正)
  • スコアがゼロの場合は併存疾患なく,スコアが高いほど予測死亡率が高い
  • 判断基準の一例:0=低い、1~2=中等度、3~4=高い、≧5=とても高い  
  • 医師にとっては原疾患をどの程度積極的に治療するか決定するのに役立つ

🍃 チャールソン併存疾患指数(の一例)
  • 1点 ➜ 心筋梗塞、うっ血性心不全、末梢血管疾患、脳血管疾患、認知症、慢性肺疾患、リウマチ性疾患、消化性潰瘍、肝疾患(軽症の場合)、糖尿病(コントロールされている場合) 
  • 2点 ➜ 片麻痺または対麻痺、腎疾患、悪性腫瘍(局所性の場合)、糖尿病(コントロールされていない場合)、白血病、リンパ腫
  • 3点 ➜ 肝疾患(中等症/重症の場合)
  • 6個 ➜ エイズ、悪性腫瘍(転移性腫瘍の場合)
  • 追加ポイント ➜ 50~59歳 +1ポイント、60~69歳 +2ポイント、70~79歳 +3ポイント、80歳以上 +4ポイント


(投稿者 川崎)

2026-03-21

ボツリヌス菌 Clostridium botulinum

  • グラム陽性の偏性嫌気性桿菌で産生毒素が極めて致死的な神経麻痺を起こす
  • 同菌が産生する物質である神経毒素はその抗原性でA~Gの7型に分類される
  • 人を含む多くの脊椎動物が罹患し種族と毒素型は関連(人は主にA,B,E型)
  • 日本は1951年に北海道で「いずし」によるE型ボツリヌス中毒が初めて報告
  • 2004年までに計177件(患者541名、死者116名)の食餌性ボツリヌス中毒
  • 発生するボツリヌス中毒の原因菌型はその地域の土壌に分布する菌型と一致
  • 感染経路は毒素または多量の芽胞の食品、飲料水等への混入,または噴霧他
  • 潜伏期間は暴露された毒素量や芽胞量によるが、通常、数時間~48時間ほど
  • 入院期間は治療の開始時期や治療法により異なる(長期では数ヵ月におよぶ)
  • 症状は便秘や嘔気、嚥下困難、尿閉、口渇、複視、呼吸困難、歩行障害など
  • 診断は患者の血清および食品、飲料水などの毒素検査を行う(PCR法など)
  • 治療は呼吸管理(人工呼吸器)と共に速やかな抗毒素療法(抗生物質は無効)


- ボツリヌス菌の神経毒素の作用機序 -
神経毒素は血流にのって末梢神経前膜へ結合し、細胞内へ侵入、シナプス小胞とシナプス前膜のdocking/fusion complexの構造タンパク質を切断し、神経伝達物質(アセチルコリン)の放出を阻害する。


(投稿者 川崎)

2026-01-18

肺内リンパ装置

  • 肺内リンパ節(Intrapulmonary lymph node)と同じ意味
  • ただし組織学的には肺内リンパ装置と呼称すべきである
  • 境界明瞭で辺縁平滑な円形・卵円形,多角形な微小結節
  • 7-8 mm程度が多く場所が特徴的(胸膜から10 mm以内)
  • ヘリカルCTの普及などで指摘される機会が増加している
  • 鑑別診断は微小肺癌で確定診断には生検が必要(VATS他)
  • 喫煙歴のある成人男性の中葉~下葉に認めることが多い



(投稿者 川崎)

2026-01-14

Erbの謎:Revisited

😐 独り言
  • 以前に心臓フィジカル広場にアップした内容ですが(ココ),本ページには投稿されていなったようです.本ページにも関連する内容なのでアップしておきます.
  • 下記のErbの謎:循環器用語集にErb's disease=エルブ病とErb's dystrophy=エルブ・ジストロフィが収載されています.Erb's pointもエルプよりエルブがいいかも…

  • 息切れで来院した中年女性の胸部(第2肋間胸骨左縁に付箋)
  • 抬起性の傍胸骨拍動やⅡ音肺動脈成分の亢進+往復雑音あり


🐥 解説
  • 黄色付箋が周期的に拍動(隆起)している(左右の動画は同時相)
  • 隆起は2LSB〜Erb領域に限局し時相は収縮期 ➜ 肺動脈拍動の疑い
  • 聴診+触診でⅡ音の時相で僅かな振動 ➜ Ⅱ音肺動脈成分の触知
  • 本例の最終的な診断は心房中隔欠損症+肺高血圧症+肺動脈拡大

👶 Erbの謎
  • Erb's point (cardiology)は第3肋間胸骨左縁付近でⅡ音が最も聴取しやすい場所として知られています.ドイツの神経内科医 Wilhelm Heinrich Erb (1840–1921)に由来しますが,彼は頸神経叢の皮枝が頸筋膜浅葉を貫通して胸鎖乳突筋の後縁から表層に出現する部位Erb's point (neurology)としての方が有名
  • 意外なことにErb自身の出版物としてErb's point (cardiology)に関する記載はないようです.しかし1890年代にErb自身がドイツのハイデルベルグで行った講義でErb's point (cardiology)について説明し,それ耳にした米国の医師の記録が最近発見されました(Dtsch Med Wochenschr 2018;143:1852-7)
  • Erbと書いてエルプと発音すると長年信じてきました(ただしエルブ派も少なくありません).循環器用語集には未登録で,Google Scholarでも同数(エルプ領域+心臓は4件,エルブ領域+心臓も4件).米国や英国の発音はアープスと聞こえるし,母国ドイツ人の発音は多様です.是非 ココ で確認してみて下さい.

(投稿者 川崎)

2025-12-26

チアノーゼ Cyanosis

  • 皮膚や粘膜の青紫色変化で毛細血管内血液の還元Hb濃度≧5 g/dlで出現
  • 低酸素血症に特異的ではない(例:CO中毒の低酸素血症では出現せず)
  • 口唇や口腔粘膜,鼻尖,耳朶,指先ほかに出現(毛細血管血液色を反映)
  • 総Hb濃度の影響が強い(貧血で出現しにくく赤血球増多で出現しやすい)
  • 中枢性と末梢性(下表),ヘモグロビンの異常による血液性に大別できる
  • 血液性チアノーゼはメトヘモグロビン血症や乳児メトヘモグロビン血症他


中枢性チアノーゼ 末梢性チアノーゼ
酸素飽和度 動脈血
  • 低下(基準値 100%)
  • 正常(基準値 100%)
毛細血管内血液
  • 低下(基準値 85%)
  • 低下(基準値 85%)
静脈血
  • 低下(基準値 70%)
  • 低下(基準値 70%)
分類
  • 呼吸機能障害(泣き入りひきつけやARDSなど)
  • 右左シャント(Fallot四徴やアイゼンメンゲル症候群など)
  • 肺胞内酸素分圧低下(高地環境)
  • 末梢循環不全(低心拍出症候群や寒冷曝露,レイノー現象など)
  • 動脈閉塞性疾患(動脈性塞栓症など)
  • 静脈閉塞性疾患(静脈瘤や血栓性静脈炎)
出現部位
  • 全身に出現
  • 指尖や鼻尖などの末端に限局(粘膜には認めないことが多い)



😐 おまけ
  • 上半身と下半身でチアノーゼの程度が異なると解離性チアノーゼ(Differential cyanosis)
  • 上半身優位のチアノーゼ ➜ 完全大血管転位(肺循環血液が動脈管を介して下行大動脈
  • 下半身優位のチアノーゼ ➜ アイゼンメンジャー化 or 大動脈縮窄症を伴う動脈管開存症

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(投稿者 川崎)

2025-12-11

今週の一枚 🎯

前日から嘔吐を繰り返す高齢者の腹部CT(単純)

😐 解説
  • 大動脈前後で十二指腸の径が大きく変化
  • 口側は拡張し水平脚以遠は虚脱している
  • 咽頭喉頭~食道~胃に占拠性病変はなし
  • 血管に挟まれた十二指腸水平脚(下図左)
  • 上腸管膜動脈(SMA)症候群と診断した
  • メトクロプラミドと補液などで症状改善
  • 通過性の良い食事を指導(半固形物など)
  • 本日は帰宅して後日,消化器内科を受診


👀 コメント
  • 本例は両肺上葉主体の気腫性変化と肺底部の蜂窩肺様変化(上図右)があり,気腫合併肺線維症(Combined pulmonary fibrosis and emphysema : CPFE)と考えられました.
  • SAM症候群は若年者(特に痩せた女性)に多いことが知られています.しかし本例の様にCOPDを伴う高齢者にも稀ではないことを,救急科の部長から教えてもらいました.
  • SMA症候群とCOPDの関連を詳細に検討した臨床研究は見つけられませんでしたが,COPDのるい痩(理由)を考慮すると不思議ではありません.本例でもBMIは16台でした.

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(投稿者 川崎)

2025-11-30

STOP-Bang テスト

  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に対する簡便なスクリーニング法
  • カナダの精神科医 Chung らが開発(Anesthesiology 2008;108:812-21)
  • 背景:OSASは心血管脳疾患の危険因子で要治療であるが未診断例が多い
  • いびき指摘や眠気・倦怠感,BMI≧35,男性など8項目から構成(下表)
  • 3点以上でapnea hypopnea index (AHI) ≧15/h のOSAS検出感度は92.9%



(投稿者 川崎)

2025-11-18

選択的 IgA 欠損症 Selective IgA deficiency

  • 基準 4歳以上でIgGとIgM欠損を伴わずIgAの値が7 mg/dl 以下
  • 頻度 本邦では0.007%と低いが欧米では最多の抗体産生不全症
  • 役割 IgAの多くは二量体で粘膜で中和作用(病原体を不活性化)
  • 原因 一部でTACI(B細胞TNF受容体スーパーファミリー)変異
  • 症状 約2/3は無症状,1/3に反復感染症(呼吸器,耳,消化管)
  • 対応 易感染例には予防抗菌薬/感染時には積極的抗菌薬投与
  • 合併 自己免疫疾患(SLEやITP)や悪性腫瘍,小脳失調症など


- 血小板減少症から選択的IgA欠損症と診断された妊婦 -

(投稿者 川崎)

2025-10-10

RSウイルス Respiratory syncytial virus

  • 原因はParamyxovirus科のPneumovirus属に分類されるRNAウイルス
  • 乳幼児の肺炎の50%、細気管支炎の50~90%、小児気管支炎の10~30%
  • 本邦では11~1月(コロナ後は6~8月?)に流行(熱帯地域では雨期)
  • 生後1年で50~70%以上の新生児が罹患し3歳までに全小児が抗体獲得
  • 呼吸器飛沫や分泌物等による家族内伝播あり(特に乳幼児~年長小児)
  • 潜伏期は2~8日で発熱、鼻汁など上気道炎症状(数日)→ 下気道症状
  • 診断は鼻粘膜ぬぐい液で迅速診断(15分、だたし保険適応は1歳未満)
  • RSV感染の致死率は1~3%?(特に基礎疾患がある時や生後6ヶ月以内)
  • RSV再感染は普遍的に認められる(縦断的調査では毎年6~83%の小児)



(投稿者 川崎)

2025-10-07

胸部X線の側面像:左室拡大

  • 側面像は付け足しではなくきちんとした読影を行うべき
  • 気管,食道,右上葉気管支口,左主気管支,左肺動脈,大動脈,心臓,下肺静脈などが同定可能
  • 心陰影下部のやや後方に下肺静脈が見られるが,これを異常陰影と誤ってはいけない

  1. 心陰影の前縁 ➜ 右室流出路
  2. 心陰影の後縁上部 ➜ 左房
  3. 心陰影の後縁下部 ➜ 左室



👻 追加コメント
  • 先日,胸部X線の側面像を用いて左室拡大の有無が判断できることを学びました.確かに正面像では心拡大が左心か右心か判断できないことがあります.側面像で心陰影の後縁下部が左室を反映することを知っていれば,心拡大に寄与した心室が鑑別できます(大まかな目安:横隔膜との交点が中央より背側なら左室拡大).なるほど…側面像は付け足しではなさそうですネ😕

(投稿者 川﨑)