重症感染症でICUに入院した超高齢者
💙 解説
- QRS波の後にP波が観察される(V1誘導に注目)
- よく見るとPがQRS波に少しずつ追いついている
- 房室解離であるが等頻度房室解離と考えられた
- 最終的にPがQRSを追い越し通常の伝導が回復
💣 等頻度房室解離(isorhythmic atrioventricular dissociation)
- P波とQRSにはつながりが無く心室は房室接合部からの刺激で収縮する房室解離のうち,洞結節の興奮発生頻度と房室接合部の興奮発生頻度がほぼ等しい状態
- 房室解離が出現する原因として,①洞調律が遅くなった状態,②下位中枢の興奮発生機能が亢進した状態,③両方が組み合わされた状態が考えられます(引用)
- 房室解離は可逆性ですが,心房収縮が無効になり血行動態が悪化することがあります.本例でも感染性ショックが遷延 → 炎症の鎮静化に伴い房室解離も消失
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(投稿者 川崎)
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