健診で心雑音を指摘された男性(座位)
🙈 解説
- 両側頚部に周期的な陽性拍動(矢印)
- 拍動は鋭く鎖骨上窩→顎下まで一瞬
- このような両側の迅速隆起は動脈性
- 予想通り心エコー図で大動脈弁逆流
- 機序は一回拍出量の増加による速脈
💁 おまけ
- このような所見はコリガン脈と呼ばれています。その由来はアイルランドの医師 Sir Dominic John Corrigan(1802–1880)の報告です(Corrigan DJ. The Edinburgh Medical and Surgical Journal, 1832;37:225-45 ← 200年ほど前の論文が読めます)。
- 臨床現場では特徴的な病歴や身体所見から得られたキーワードで瞬時に診断することをSnap Diagnosis(一発診断)と呼んでいます。コリガン脈はまさにスナップ診断の代表格で、知っている人だけが味わえる日常臨床の醍醐味でもあります。
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心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶
(投稿者 川崎)
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