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2017-11-06

ワレンベルグ症候群

延髄の外側の梗塞によって特徴的な一連の症状を生じる病態
延髄内側を通る錐体路(運動)や内側毛帯(深部覚)は障害されない
➜ 感覚障害が顔面と体幹四肢で左右反対側に出るのが特徴

延髄外側症候群=Lateral medullary syndrome=Wallenberg-Syndrome
ドイツの神経内科医Adolf Wallenbergが報告(Psychiat. u. Neurol 1895;27:504)

症状
  • 患側の顔面感覚障害+対側の体幹四肢感覚障害
  • 明瞭な四肢麻痺なし+同側上下肢に小脳性運動失調
  • 味覚・嚥下・構音障害,口蓋垂偏位(カーテン徴候
  • 頭痛,眼振,縮瞳,眼瞼下垂,発汗減少,嘔気など

原因は椎骨動脈やその枝である後下小脳動脈(Posterior inferior cerebellar artery, PICA)の解離や閉塞
病変が小さいためMRIの短軸像のみでは検出不良(10%程度? 出典) ➜ 当院例も冠状断で初めて認識できた


(投稿者 川崎)

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