- 左総腸骨静脈が右総腸骨動脈と腰椎に圧排され左下肢の浮腫や深部静脈血栓症を生じた病態
- オーストリアの病理医MayとThurnerが多数の剖検例で報告(Angiology 1957;8:419-27)
- 別名は腸骨静脈圧迫症候群(iliac compression syndrome)で,下腿浮腫が左側優位の主原因
(パブリック・ドメイン)
上図に示される如く左総腸骨静脈が下大静脈への合流直前に右総腸骨動脈の背面を通過する解剖学的特性のため,動脈拍動による慢性刺激が左総腸骨静脈の内膜異常を惹起することがメイ・ターナー症候群の主たる原因と考えられている.
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(投稿者 川崎)
1 件のコメント:
メイ・ターナー症候群は静脈の隔壁形成で,腸骨静脈圧迫症候群は単なる圧迫と,両者を区別する厳密な考え方もあるようです.
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