恒例の元旦からグラム染色クイズ
- 発熱と意識障害 GCS 10 (E4V2M4) で来院した症例
- 項部硬直もあったため頭部CT後に髄液穿刺を施行
🗿
解説
- 好中球の増加とグラム陽性の双球菌およびその貪食像 ➜ 細菌性髄膜炎の疑い
- 拡大像で双球菌の周囲に莢膜(不染部分)➜ 肺炎球菌の疑い ➜ 培養で確定
👶
おまけ
- 本例の髄液は初圧39cmCSF,黄色・濁,細胞数56,650/mm3,蛋白質1,100mg/dL,糖0mg/dL
- 髄膜炎を疑ったら抗菌薬(治療優先)➜ CTでヘルニアがないことを確認 ➜ 腰椎穿刺の順番
- 肺炎球菌を髄液や血液などの無菌部分から検出 ➜ 侵襲性肺炎球菌感染症と診断 ➜ 届出義務
🗿
同僚の専門医によると...
- 腰椎穿刺の前に頭部CTの撮影は必須ではないようです.ただし髄液穿刺時の初圧がとても高い時は(例えば40cmCSF以上),最小限の髄液採取で終了すべきと教えてもらいました.
元旦からグラム染色シリーズ 🎍
(投稿者 川崎)
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