- 肺尖部に生じた腫瘍(特徴的な症状を伴う場合はパンコースト症候群と呼ぶ)
- 由来は米国放射線科医 Pancoast HK による症例報告(JAMA 1927:83:1407-11)
- パンコースト症候群の原因の多くは原発性肺癌で,肺癌全体の1~2%を占める
- 圧倒的に男性・喫煙者に多く,肺癌なら腺癌,大細胞癌の順で過半数がIV期
- 同症候群の症状は前胸部,背部痛,肩痛,上肢のしびれ,筋萎縮など(高率)
- 同側ホルネル症候群(縮瞳・眼瞼下垂・眼球陥凹)と嗄声が約1/4に出現する
参考)日胸疾会誌 1995;33:257-61,他
🍗 おまけ
- パンコースト腫瘍は腕神経叢や下頸部交感神経節に浸潤するため,多彩な整形外科的症状を呈します.よって初めに受診する科は内科ではなくで整形外科が多いため注意が必要です.
- ホルネル症候群の発症機序は交感神経遠心路の障害で,ワレンベルグ症候群や外傷,リンパ節腫大・動脈瘤・甲状腺腫大による圧迫などでも生じます.症状は上記の3徴以外に顔面の発汗低下や紅潮などがあります.
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(投稿者 川崎)
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