右下肢痛と発熱で緊急搬入された症例の患部組織
😱 臨床現場
- 本例は高度の炎症反応がありライネック・スコア(LRINEC score)は12点と高値であった
- コンパートメント症候群を防ぐため緊急で下腿の減張切開術を施行して創部をグラム染色
- グラム陽性球菌と多数の好中球(貪食像を含)➜ ブドウ球菌の疑い(培養でMSSAを確認)
- グラム染色で目立つ円形の透亮像は,皮下組織に存在する脂肪滴を反映すると考えられる
- メロペネム&クリンダマイシン+バンコマイシンで経験的治療(empiric therapy)を開始
- Finger testが陽性(切開創から指が軟部組織に抵抗なく挿入可)➜ 壊死性筋膜炎と診断
👶 壊死性筋膜炎(Necrotizing fasciitis)の起因菌
フィンガー テスト- 壊死性筋膜炎 NF と聞けばA群β溶血性レンサ球菌や ビブリオ・バルニフィカス(Vibrio vulnificus)を連想しやすいが,ブドウ球菌も意外に多いことに要注意
🎍 恒例の元旦からグラム染色シリーズ
- 2020 ➜ 恒例の元旦からグラム染色クイズ
- 2019 ➜ 恒例の元旦からグラム染色クイズ
- 2018 ➜ 元旦からグラム染色
- 2017 ➜ 元旦からグラム染色クイズ
(投稿者 川崎)
0 件のコメント:
コメントを投稿