- 後屈時などに変性した椎間板内圧が大気圧より低下して,椎間板内に気体が生じる病態
- ガスは後方へ移動した線維輪とともに後縦靱帯を破って脊柱管内へ流入することもある
- ガス成分は概ね窒素で加齢や変性進行に伴い増加/通常は無症状で稀に神経根圧迫症状
参考)脊髄外科 2005;19:67-72,他
😀 おまけ
- 本現象はキャビテーション現象(Cavitation phenomenon=血液に溶解している気体が一瞬気化する現象)と同様の機序と考えられます.
- 例えば心臓人工弁の開閉に伴い局所的に生じた低圧で血中のガス(この場合はCO2など)が短時間出現することがあります(心エコー図で観察可能:自験例).
- ただしキャビテーション現象で生じた微小ガスと弁不全や心事故など有害事象との明確な関連は証明されていないようです.
- 身近な例では,関節がポキポキ鳴ることもキャビテーション現象で説明できるようです(関節内で生じた微小ガスがはじける音).
(投稿者 川崎)
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