- 一側性あるいは左右差のある両側性の前庭機能障害を検出する簡便な方法
- 京都帝國大學の耳鼻科の福田 精先生が考案(耳鼻臨床 1943;38:193-9)
- 定量的評価が可能な動的検査で,障害程度や患側の推定,経過観察に有用
📐 方法
- 平坦な硬い床の上で,両上肢を前方に伸ばして手掌を下に向け,足を揃えて立つ(音がしない静かな環境が必要)
- 眼を閉じ,大腿を水平まで上げて50歩/30秒ないし100歩/60秒の足踏みをする(できれば検査は3回繰り返す)
- 開始点から終了時の回転角(体軸の回転角度),移行角(体軸の移動方向の角度),移行距離,軌跡などを測定
📎 解釈と注意点
- 一側性の前庭障害では多くは患側に偏倚するが,代償期においては健側へ偏倚することもある.著明な動揺や転倒は,両側前庭または中枢性障害,脊髄後索障害,末梢性疾患の急性期などが考えられる.また開眼での動揺や転倒は中枢性障害が疑われる.下肢に器質的障害および運動障害がある場合は,判定を阻害するため検査対象とならない.また被検者の転倒には充分注意する.
💁 前庭機能に関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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