- 耳たぶの皺(フランク徴候/Frank's sign)と動脈硬化の関連を検討した報告は散見されます(過去の投稿).しかし耳垂の病理学的に検討した論文はほとんど見かけません.
- 先日たまたま "The Histological Basis of Frank's Sign" という魅力的なタイトルの研究を見つけました.あまりクリアカットな結果ではなかったようですがまとめておきます.
フランク徴候(白矢印)部分には,間質の線維化はないが筋弾性線維症を伴うコルク栓抜き様のねじれた動脈血管がある(黒矢印).A:HE染色(×200),BとC:その拡大
皺部分の組織学では末梢神経は好酸球性封入体を伴うウォーラー様の変性を示す.A:HE染色(×40),B;拡大(×400)
皺部分の組織学では末梢神経は好酸球性封入体を伴うウォーラー様の変性を示す.A:HE染色(×40),B;拡大(×400)
本論文の結語(日本語訳)
- 我々のデータは,心筋の形態学的変化と耳たぶのしわの存在との間に有意な相関関係があることを示唆する.心不全における低酸素/再酸素化の提案されたモデルと,観察された変化の原因である耳小葉の生理学的に低い酸素飽和度と発生学的発達は,フランク徴候の発達と臨床的に観察可能な変化との相関を説明する最初のモデルである.
※ 心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶
(投稿者 川崎)
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