このブログを検索

2022-12-27

リンパ節腫脹の鑑別:CHICAGO

👽リンパ節腫脹を生じる一般的な原因の頭字語
Cancers(がん) 
  • 血液系悪性腫瘍:ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、急性・慢性白血病、ワルデンストレーム・マクログロブリン血症、多発性骨髄腫(稀)、全身性肥満細胞症
  • 転移性 "固形 "腫瘍:乳癌、肺癌、腎細胞癌、前立腺癌、その他

Hypersensitivity syndromes(過敏症症候群)
  • 血清病
  • 薬剤感受性:ジフェニルヒダントイン、カルバマゼピン、プリミドン、金、アロプリノール、インドメタシン、スルホンアミド、その他
  • シリコン反応
  • ワクチン関連
  • 移植片対宿主病

Infections(感染症)
  • ウイルス性:伝染性単核球症(Epstein-Barrウイルス)、サイトメガロウイルス、伝染性肝炎、ワクチン後リンパ節炎、アデノウイルス、帯状疱疹、HIV/AIDS、ヒトT-リンパトロピックウイルス1型
  • 細菌性:皮膚感染症(ブドウ球菌、連鎖球菌)、ネコひっかき病、甲状腺腫、メリオイデス症、結核、非定型抗酸菌症、原発性および続発性梅毒
  • クラミジア:性病性リンパ肉芽腫
  • 原虫性:トキソプラズマ症
  • 真菌症:ヒストプラスマ症、コクシジオイデス真菌症
  • リケッチア:ツツガムシ病
  • 寄生虫症:フィラリア症

Connective tissue diseases(結合組織病)
  • 関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、混合結合組織病、シェーグレン症候群

Atypical lymphoproliferative disorders(非定型リンパ増殖性疾患)
  • 血管毛包性(巨大)リンパ節過形成(キャッスルマン病)、異プロテイン血症を伴う血管免疫芽球性リンパ節症、血管中心性免疫増殖性疾患、リンパ腫様肉芽腫症、ヴェゲナー肉芽腫症

Granulomatous disorders(肉芽腫性疾患)
  • 結核、ヒストプラスマ症、マイコバクテリア感染症、クリプトコッカス、珪肺症、ベリリウム症、ネコひっかき病

Other unusual causes of lymphadenopathy(その他のリンパ節腫脹の異常な原因)
  • リンパ節の炎症性偽腫瘍、組織球性壊死性リンパ節炎(菊池リンパ節炎)、大量のリンパ節症を伴う洞組織球症(Rosai-Dorfman病)、洞の血管変化、胚中心部の進行性変化


😎 独り言
  • CHICAGOとうまくまとまっているけど,無理して覚えてもいつも使う環境でなければすぐに忘れます.もっとも毎日鑑別する環境なら覚えなくても勝手に身につきます.こういう語呂って時々見直して頭の整理をするのがいいのかな〜と思います.あとどうしても診断がつかない時の網羅的検索用 😙
  • 他にもALL AGES (age, location, length of time present, associated signs and symptoms, generalized lymphadenopathy, extranodal associations, splenomegaly and fever/年齢、部位、発症期間、関連徴候・症状、全身リンパ節腫脹、節外関連、脾臓腫脹、発熱)などもあります.

💁 語呂合わせに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

0 件のコメント: