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2023-09-05

脂肪塞栓症候群 Fatembolism syndrome: FES

  • 病態 骨髄や脂肪組織の脂肪滴が体循環に流入して生じた微小循環障害
  • 誘因 長管骨や骨盤の骨折を伴う外傷,整形外科術後,熱傷,膵炎など
  • 機序 脂肪球による直接的な末梢組織損傷および全身性炎症反応の惹起
  • 症状 三徴は呼吸不全,点状出血,中枢神経症状(特異的な症状はない)
  • 画像 胸部X線で吹雪様陰影(下図右B),造影CTで肺塞栓症の所見なし
  • 治療 原疾患の治療+対症療法(輸液や酸素投与,人工呼吸器,ECMO)
  • 頻度 重篤な交通外傷の90%,複雑骨折では10~20%(受傷24~48時間後)
  • 予後 死亡率10%/受傷後短時間で呼吸・意識障害の電撃型は33.3~50%


左大腿骨頸部骨折後に脂肪塞栓症候群を発症した78歳女性
(身体所見は入院4日後/胸部画像のA・C・Dは入院時,Bは4日後)

💣 塞栓に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

1 件のコメント:

TK さんのコメント...

尿検鏡で脂肪滴を認めることあり