- 下肢深部静脈血栓症の鑑別のひとつで偽性血栓性静脈炎(pseudothrombophlebitis)と呼ばれる
- 嚢胞名はイギリスの医師 Baker WM に由来(Saint Bartholomew Hospital Reports 1877;13:244-61)
- 下肢腫脹を主訴に受診した424例中5例(1.2%):深部静脈血栓症38.1%,リンパ浮腫6.1%,他
- ベーカー囊腫の破裂の上記5例の内訳は男性2例,女性3例,平均年齢66歳(51~80 歳)であった
- 発症数日前に膝関節痛は2例で自覚/所見は浮腫2例,腓腹部把握痛2例,足関節部の皮下出血1例
- 囊腫破裂で内容物が筋間に入り込み疼痛・腫脹/小血管破綻なら数日後に足関節周囲に皮下出血
- 診断は超音波検査で静脈血栓症を除外し,できれば続けてベーカー囊腫の破裂を確認(下図参照)
- 上記の5例のBaker囊腫の破裂では全例,安静と消炎鎮痛剤投与による保存的治療により症状改善
膝窩部に存在する低エコーに描出される囊腫(Fig.
1)に加え,囊腫につながる,または下腿中央部で筋膜下や筋間に存在する低エコー領域として描出される液体貯留の所見(Fig.
2)により診断
(投稿者 川崎)
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