急性心筋梗塞 AMI
- RCA 近位部閉塞=V1でST低下なし(ST上昇とミラーイメージのST低下で相殺),V3R・4RでST上昇あり,ST上昇はIII>II(ただし右室梗塞を合併すればV1で上昇あり)
- RCA 遠位部閉塞=V1でST低下あり,V3R・4RでST上昇なし,ST上昇はIII>II
- Cx 遠位部閉塞=V1でST低下なし,V3R・4RでST上昇なし,ST上昇はIII<II
- おまけ1:V1で上昇があれば急性前壁梗塞,なければタコツボ心筋症(過去の投稿).ちなみにたこつぼではaVRでST低下を生じやすい
- おまけ2:ST上昇は1 mm以上でV2,3に限れば女性1.5 mm以上,男性なら~40歳は2.0 mm以上,40歳~なら2.5 mm以上.ちなみにST低下は0.5 mm以上
プログラマー心電図
- 例:上段に心房波形,次段が心室波形,その下に下記記号
- AP=心房ペーシング,VP=心室ペーシング,AS=心房センシング,VS=心室センシング,AR=心房不応期内センシング,VR=心室不応期内センシング,BP/BV=両室ペーシング,TS(VT/VF)=タキセンシング,TP=タキペーシング
偽性心室頻拍
- pseudo VTあるいはpseudo ventricular tachycardiaは国際的には通じない(PubMedの検索で各々2件と14件).pre-excited atrial fibrillationあるいはAtrial fibrillation in the Wolff-Parkinson-White syndromeなどと表現される.
洞不全症候群 SSSのルーベンシュタイン分類
- Ⅰ 群 ➜ 特定原因のない洞徐脈(心拍数<50回/分)
- Ⅱ 群 ➜ 洞停止・洞房ブロック
- Ⅲ 群 ➜ 徐脈-頻脈症候群
頭の整理:AVRTとAVNRT
- WPW症候群の頻拍は2種類:①房室結節と副伝導路の間で興奮が旋回する房室回帰頻拍(AVRT),②心房細動の興奮が副伝導路を介して高頻度に伝わる偽性心室頻拍(pseudo VT)
- 房室結節回帰頻拍(AVNRT)も2種類:①通常型AVNRT:興奮が遅伝導路(slow pathway)を順行性+速伝導路(fast pathway)を逆行性に旋回,②非通常型AVNRT:fast pathwayを順行性+slow pathwayを逆行性に旋回(発症が RP'>P'RのLong RP' tachycardia)
- narrow QRS tachycardia中にPVC出現 ➜ 直後のRR間隔が少し短縮すればAVRT(リセット現象あり),RR間隔に変化がなければAVNRT(リセット現象なし)
その他
- ペースメーカのAV delayの最大設定は300ms程度
- aVR誘導でST変化がなければ左主幹部梗塞の可能性は低い
- QRSの始まりから頂点までの時間maximum deflection index(MDI)とQRS幅の比が0.55以上なら心外膜あるいは中隔深部が起源のPVCを疑う
- ATがP波で停止することは通常ない.
- 下壁誘導,V1,V6誘導でP波(あるいは粗動様の波)が全て陽性なら三尖弁を回る心房粗動とは考えにくい(心房頻拍を考える)(おまけ:通常型のAFLはIIで陰性・V1で陽性・V6で陰性のワンパターン)
- AVNRTは通常1:1伝導であるが,下位共通路があれば2:1伝導も生じ得る
- 移行帯はR<Sになる誘導(R波高が下がり始める誘導ではない)で,通常はV3あるいはV4
- 心拍数は5mmマスで300,150,100,75,60,50,43,38,33,30・・・
※参考書籍:心電図マイスターを目指す基礎力grade up講座,他
💁 心電図マイスターに関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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