このブログを検索

2024-09-19

今週の一枚 🎯

検診でNT-proBNP上昇を指摘された症例


(投稿者 川崎)

2 件のコメント:

吉良貞政 さんのコメント...

手根管症候群(CTS)の確定診断には正中神経 神経伝達速度 測定検査が有用です。心アミロイドーシスに合併するCTSは正中神経周囲の手根管内アミロイド沈着によるものなのでしょうか。それとも正中神経のアミロイド変性によるものなのでしょうか。

吉良貞政 さんのコメント...

日本手外科学会誌 第39巻 第5号 663-667, 2023
「腱鞘滑膜におけるアミロイド沈着の検討」によりますと
「腱鞘滑膜組織のスクリーニング検査はアミロイドーシス早期診断に有用である」とのことです。
文中で「手根管症候群CTSの術後に症状が残存した症例は全てATTR(トランスサイレチン型アミロイド)陽性であった」と記載されています。
このことから考察ではATTR陽性症例のCTSでは正中神経の圧迫だけではなく、正中神経自体にアミロイド沈着していることが原因の可能性あり、と報告されています。

その他 文献
1)北岡裕章ほか.心アミロイドーシス診療ガイドライン.2020年版.東京.日本循環器学会.pp1-78, 2020.
2)Donnelly JP, et, al. Carpal tunnel syndrome:a potential early red-flag sign of amyloidosis. J Hand Surg Am 44: 868-876, 2019