🙈 効能または効果(添付文章)
- 酸素吸入時の呼吸中枢の刺激。
- 高山病における呼吸困難,麻酔時における覚せいと手術後の肺拡張不全の予防。
- 一酸化炭素,モルヒネ,シアン化合物などの中毒時における呼吸中枢の興奮性低下。
- 炭酸水の水浴による脈拍及び拡張期血圧の減少,静脈血の心臓還流の改善と拍出量の増加,皮膚の充血,呼吸量の増加。
- ドライアイスでの狼瘡,色素斑などの皮膚疾患の腐食剤としての使用。
- 腹腔鏡下外科手術に必要な視野及び術野の確保。
- X線コンピュータ断層撮影に必要な腸管の拡張。
🙉 血管内投与
- 歴史 放射線科の領域では古くは1920年代から陰性造影剤として使用
- 対象 腎不全患者や造影剤へのアレルギー様反応のリスクが高い症例
- 病変 腹部動脈,シャントや末梢動脈,腹部大動脈(ステント挿入)
- 注意 ボンベとつなげたまま炭酸ガスのカテーテル内への注入は禁止
- 商品 海外は血管撮影用の送気装置が発売されている(日本は未採用)
- 指針 腎透析用のシャントPTAのガイドラインに記載されているのみ
🙊 呟き
- 炭酸ガス造影の安全性はかなり高いことが知られています.例えば末梢動脈疾患に対する血管内治療では,連続36例計51病変では成功率100%で合併症はありません(Circ J 2011;75:179-84).平均クレアチニン濃度も,治療前2.1±1.4,治療後2.0±1.4,3ヵ月後2.1±1.6 mg/dlで変化はありませんでした.ただし医療用炭酸ガスが血管内投与の適応を取得するか,学会ガイドラインに明記されるまでは,各施設毎に倫理委員会の承認を受ける必要があると思われます.
(投稿者 川崎)
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