2-7 世界遺産姫路城天守閣で心肺停止になった身長190cm,体重100kgのドイツ人旅行者を後遺症なく救命し得た一例
- 症例は68歳ドイツ人男性。姫路城天守閣登頂後に心肺停止となり,同伴者によりCPRが開始された。姫路城常駐看護師がAEDを携行して駆けつけ除細動2回で心拍再開。救急隊と他院ドクターカー医師が急峻で狭小な階段を駆け上がり,身長190cm,体重100kgの大柄な患者を迅速に搬出した。
5-18 繰り返す心室細動を伴った難治性冠攣縮発作に対して塩酸ファスジルが著効した1例
- ニトログリセリン等の投与を行なったが,心室細動に対して頻回に除細動を要した。冠攣縮発作によるものと判断し塩酸ファスジルを投与したところ,ST上昇は改善を認め,心室細動も停止した。その後薬剤調整を行い,第10病日に塩酸ファスジルを終了したが,ST上昇および心室細動の再発なく経過した。※塩酸ファスジルの効能または効果:くも膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善/#Rhoキナーゼ阻害薬で冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン(2013年改訂版)にも記載あり(P14) ➜ 難治性冠攣縮性狭心症患者の発作寛解のためのファスジル投与(クラス IIa)
6-33 診療報酬改定を契機に在宅強心薬療法を導入し得た重症心不全の1例
- 令和6年診療報酬改定で「在宅強心薬持続投与管理料」が新設された。本制度を活用し在宅強心薬持続投与を導入した症例を報告する。【症例】60代男性。虚血性心疾患により心不全ステージⅣ,EF10〜15%,CRT-D植込み,MVR施行歴あり。カテコラミン依存状態で一年半の間に入院8回167日在院。【経過】入退院を繰り返す中で「自宅で過ごしたい」と希望し,ハートケアチームで検討し在宅DOB導入を決定。【結果】導入後6か月で再入院は1回18日のみ。
8-12 胸骨圧迫で Sapien3 Ultra Resilia が変形した一例
- 第8病日にTAVIを施行して人工弁S3UR 23mmを留置した。帰室後long pauseを来したため胸骨圧迫を行い心拍再開を得たが,その後も洞不全症候群が遷延するため一時的ペースメーカを留置した。その際の透視で人工弁の変形が疑われた。CTで確認するとS3URが扁平な楕円に変形しており,血栓弁の合併や弁周囲組織の損傷はなかった。
😀 当院からの発表
- 2-16 術前評価の冠動脈CTで稀な冠動脈起始異常を発見した1例(循環器内科 中野 佑哉ほか)
- 4-5 β遮断薬を含む点眼薬で誘発された薬剤性3度房室ブロックの1例(循環器内科 吉富 新一ほか)
- 5-17 難治性の冠攣縮に対してステロイド治療が有効であった急性下壁梗塞の1例(循環器内科 本田早潔子ほか)
- 6-27 心不全症例の末梢温と予後との関係(循環器内科 川﨑達也ほか)
3編は発表前に英語論文化(2編は出版済,1編は投稿中) 👏
💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 川崎)
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