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2024-11-21

今週の一枚 🎯

夕食で刺身を食べた後に胸の違和感(食道癌術後)



(投稿者 川崎)

2024-11-20

ATTR心アミと骨シンチ


- ATTR心アミロイドーシスのシンチグラフィ -
99mTc-PYP
(pyrophosphate)
99mTc-HMDP
(hydroxymethylene diphosphonate)
臨床現場での名称
  • ピロリン酸(DI
  • 骨シンチ or クリアボーン(DI
心臓の効能又は効果
  • 心シンチグラムによる心疾患の診断
  • 心アミロイドーシスの診断に対する使用を審査上認める(令和4年2月:
剤型
  • 粉末キット(生食で溶解し約30分後に投与)
  • 注射液製剤(調整不要)
吸収線量
  • 0.120 mGy/37 MBq(全身)
  • 0.119 mGy/37 MBq(全身)
費用:薬価基準+検査診察報酬点数
  • 24,554円(740 MBq注射液)+1,800点
  • 22,422円(555 MBq注射液)+1,800点
販売元



おまけ 💫 会社沿革
  • PDRファーマですが何度か社名が変更されています(引用).1968年に第一製薬グループと米国マリンクロット社の合弁会社として設立.2006年に第一製薬より富士フイルムへ全株式譲渡し2007年に富士フイルムRIファーマへ.その後に富山化学工業と統合し富士フイルム富山化学を経て2022年からPDRファーマです.
  • 日本メジフィジックスは1973年に米国メジフィジックスと住友化学工業(現住友化学),住友商事の合弁会社としてスタート(引用).その後にメジフィジックス社が資本撤退して日本ロシュが資本参加(後に撤退).1994年に英国のアマシャム社が資本参加し1996年に住友商事が撤退.2004年にGEがアマシャムを買収し現在の2社の出資(住友化学とGEヘルスケア)に至るようです.

(投稿者 川崎)

2024-11-19

ヘルストロン Healthtron

  • 白寿生科学研究所が製造販売している電位治療器
  • 1963年に医療機器として承認済(当時の厚生省)
  • 頭痛や肩凝り,不眠,慢性便秘の症状緩解に有用
  • 累計100万台以上の出荷実績(5,000以上の施設)
  • 身体に電気を直接流すのではなくて電界で包む
  • ペースメーカやO2吸入器,薬剤注入器などは❌
  • 時間の目安は20分程度で費用は1割負担で110円

- ヘルストロンの外観 -

(投稿者 川崎)

2024-11-18

ALS & VC

  • ALS=amyotrophic lateral sclerosis(筋萎縮性側索硬化症)
  • 10万人に1~2.5人で60~70代に好発(男>女,1.2~2倍)
  • 原因は不明でおそよ90%は遺伝性を認めない孤発性である
  • 発症後2~5年で約半数が呼吸筋の麻痺(放置すれば死亡)
  • 呼吸の管理をするうえでスパイロメトリーは必要不可欠
  • 例えば呼吸機能検査%VC(座位・臥位)を3ヵ月毎に計測
  • %VC<65%で呼吸補助を考慮(他はPaCO2>45 Torrなど)
  • 呼吸管理は気管切開を伴う人工呼吸器やNPPV,キュイラス


- ALS 11例の%FVCの推移 -


(投稿者 川崎)

2024-11-17

冷却脂肪融解 Cryolipolysis

  • 冷却による非侵襲的な脂肪減少(痩身医療の一つ)
  • 医療機器クールスカルプティング®(米国)を使用
  • 脂肪細胞は4°Cで凍りシャーベット状(1時間冷却)
  • その後に自然融解させると2~4 カ月後に20%減少
  • 本邦では保険適用外の自由診療(1回で約2〜5万)

冷凍脂肪溶解療法:米国食品医薬品局の承認 (青) とオフラベル適応症 (ピンク)

(投稿者 川崎)

2024-11-16

North-South syndrome 南北症候群

  • 概略 V-A ECMOの合併症で脳など上半身(の一部)が低酸素血還流
  • 別名 Harlequin syndrome(ハーレクイン症候群)やdual circulation
  • 条件 自己心拍出機能が残っていて自己肺酸素化不良な場合(下図)
  • 発見 右上肢の血液ガス測定あるいはSpO2のモニタリングから判明
  • 対策 V-AVやVV ECMOへ変更,右鎖骨下動脈送血,Impella導入など

残存心機能と酸素供給

💁 ECMOに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2024-11-15

キャノンは見えずとも...

ふらつきを訴える症例

🚑 現場実況
  • 本例は前医の心電図を持参されていたため,診察時には3度房室ブロックが既に分かっていました.さっそく大砲A波(Cannon a wave)を確認しようとしましたが,予想に反してあまりはっきりしません.
  • そこで吸気負荷(前負荷増大)を行ってみました.すると頚部がみるみる膨らんできて(通常のクスマウル徴候よりもはるかに大)ちょっとびっくり 😧 患者さんも苦悶の表情だったので慌てて負荷を解除

 👽 つぶやき
  • 本例でキャノン波が不明瞭であった理由は不明ですが,やはり心房機能の低下でしょうか(特にブースター機能>リザーバー機能の障害?)
  • 完全房室ブロックになると,通常では聞こえないような小さいⅣ音が認識できることが少なくありません(Ⅰ音と分離するため:自験例).
  • しかし本例ではⅣ音は聴取されませんでした(心房の機能低下に合致).心房細動の既往はありませんが,将来発生する確率が高いかも...

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2024-11-14

今週の一枚 🎯

発熱で施設から搬送された高齢者(要介護5)



(投稿者 川崎)

2024-11-13

側弯症の検診

  • 実施方法の多くは前屈テストによる視認法(下図)
  • 本邦の側弯症検診は学校保健法に基づき1979年開始
  • 意義は未確立でイギリスやカナダなどでは現在中止
  • 側弯症頻度は1-2%で程度はCobb角で判定(下図C)



(投稿者 川崎)

2024-11-12

三白眼さんぱくがん 👀 四白眼しはくがん

  • 通常の開眼時に黒目(虹彩)の上または下に白目(強膜)が露出してた状態
  • その部位から上三白眼,下三白眼,四白眼(上下ともに観察)に分類される
  • 英名は sanpaku(日本語からの借用語)であるが医学用語ではない(多分)
  • 美容を除き臨床的意義に乏しい(ただし眼瞼下垂などと関連することはある)

三白眼として知られていた資産家 J. ポール ゲティ

(投稿者 川崎)