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2018-04-02

救急隊の心肺蘇生:DNARの場合


基本的な対応の手順の要約
  1. 救急隊は,心肺蘇生等を希望しない医師の指示書等を書面で提示されても,まずは心肺蘇生等を開始
  2. 心肺蘇生等を継続しつつ,救急隊はかかりつけ医に直接連絡して心肺蘇生等の中止の是非について確認
  3. かかりつけ医に連絡がとれない時,オンラインメディカルコントロール(MC)医に指示を求める
  4. 救急隊は,心肺蘇生等の中止の具体的指示をかかりつけ医等から直接確認できれば心肺蘇生等を中止

傷病者の心肺蘇生等を希望していない場合(DNAR)は119番通報をしないのが望ましい
医師がDNARを出す指示として「生命維持治療に関する医師の指示書(POLST)」がある

(投稿者 川崎)

2026-05-31

ICLS研修

  • ICLS とは Immediate Cardiac Life Support の略語
  • 突然の心停止に対する最初10分間の処置を重要視
  • 心停止直後の処置には全医療者が一員として参加
  •  ICLSコースでは、その基本的な事項を習得できる


BLS・ACLS・ICLS 比較表(目安:AI作成のため細部は要確認)
BLS
Basic Life Support
ACLS
Advanced Cardiovascular Life Support
ICLS
Immediate Cardiac Life Support
日本語名 一次救命処置 二次心肺蘇生法(二次救命処置) 心停止初期対応教育コース(?)
主催団体 AHA(アメリカ心臓協会) AHA(アメリカ心臓協会) 日本救急医学会(JRC準拠)
対象者 一般市民〜医療従事者全般 医師・看護師・医療従事者 医療従事者全般(医師・看護師・救急救命士・薬剤師・臨床工学技士・研修医など)
対応範囲 心肺停止・呼吸停止への一次対応
  • 心肺停止・呼吸停止への二次対応
  • 重症不整脈(徐脈・頻脈)
  • 急性冠症候群
  • 急性肺水腫・ショック
  • 急性虚血性脳卒中
  • 蘇生後管理
突然の心停止に対する最初の10分間の対応に特化
主な処置内容
  • 胸骨圧迫(CPR)
  • 人工呼吸
  • AED操作
  • BLSの内容を含む
  • 気管挿管
  • 手動式除細動器の使用
  • 静脈路確保・薬物投与
  • 高濃度酸素投与
  • BLS(一次救命処置)
  • AED操作
  • 心停止時の心電図4波形の診断
  • 除細動・電気ショック
  • 気道管理
  • 薬剤投与
  • チーム蘇生
使用器具 AED・手のみ(特殊器具不要) 手動式除細動器・挿管セット・点滴セット・薬剤など専門器具 AED・除細動器・気道管理器具・薬剤など
コース形式 講義+実技 講義+実技+試験 実技実習中心(講義は少ない)・シミュレーション
コース時間 数時間〜半日 1〜2日程度 約1日
資格有効期間 2年間(要更新) 2年間(要更新) プロバイダーは期限なし
インストラクター・CDは2年ごと更新
特徴・目標 専門的医療機器なしに誰でも実施可能な救命処置 認定医・専門医試験の受験資格として必須。心停止以外も対象 「Immediate(即座)」な対応に特化。チーム医療を重視
準拠ガイドライン AHA Guidelines 2020(約5年ごとに更新) AHA Guidelines 2020(約5年ごとに更新) JRC蘇生ガイドライン2020

参考

・ 三谷雄己(踊る救急医)「BLS・ACLS・ICLSの違いと要点まとめ」dancing-doctor.com(2021年4月24日)  https://dancing-doctor.com/2021/04/24/bls-acls-icls/
・ 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC)
・ 日本救急医学会 ICLS  https://www.icls-web.com/index.html
・ 日本ACLS協会  https://acls.or.jp/

(投稿者 川崎)

2021-05-02

ICLS: Immediate Cardiac Life Support

  • 日本救急医学会が提唱している医療従事者のための蘇生トレーニングコースのこと
  • ICLSの到達目標は突然の心停止に対し最初の10分間で行う適切なチーム蘇生の習得
  • 一方ACLSはAdvanced Cardiovascular Life Supportの略でアメリカ心臓協会が提唱
  • ACLSは一次救命処置であるBLS(Basic Life Support)に続いて行う二次救命処置
  • ざっくり言うとICLSは心停止に特化しているが,ACLSは他の急を要する病態も含む

🚑 蘇生に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2025-08-03

PCAS ピーキャス

  • post cardiac arrest syndromeの略で邦名は心停止後症候群

- 脳障害の病態生理 -

😐 おまけ
  • PCASといえば体温管理療法(targeted temperature management;TTM)(旧名はtherapeutic hypothermia,低体温療法)
  •  PCASのもう一つの話題は人工心肺を用いたECPR(Extracorporeal Cardiopulmonary Resuscitation,体外循環式心肺蘇生)

🚑 蘇生に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2018-04-19

蘇生後の低体温療法

15年以上以前に低体温療法に関する2つの無作為臨床比較試験が報告された
対象は院外心臓性心停止で蘇生後も昏睡状態の症例で結果はいずれも有効

しかし数年前に同誌に報告されたTTM trial (N Engl J Med 2013;69:2197-206) にも要注目
  • 対象 心原性と推定される院外心停止後に意識のない成人950例
  • 方法 体温目標を33℃と36℃(復温含み計36時間)に無作為割り付け
  • 判定 180日時点の死亡や神経機能障害の程度,重篤な有害事象
  • 結果 両群間で有意な差はなし(既知の予後因子について補正後)
  • 結論 低体温療法の目標体温33℃は36℃と比較して利益を認めず

体温管理の維持期間を比較した初の無作為臨床比較試験も大切(JAMA 2017;318:341-50
  • 対象 心原性と推定される院外心停止後に意識のない成人355例
  • 方法 体温設定33℃で24時間持続と48時間持続に無作為割り付け
  • 結果 生存期間あるいは半年後の生死は両群間で有意差に至らず
  • 結論 設定体温33℃では24時間から48時間まで延長しても改善なし

👴 蘇生後に意識障害が遷延する症例に対する低体温療法の方法(至適温度と継続時間)はまだ確立されていないようです

(投稿者 川崎)

2019-12-11

ECPR 体外循環式心肺蘇生

  • ECPR=extracorporeal(体外式)cardiopulmonary resuscitation
  • 体外式人工心肺装置であるECMO (PCPS) を用いた侵襲的な心肺蘇生

初期波形が心室細動あるいは心室頻拍であった院外心停症454例の前向き観察研究で,ECPR(+大動脈内バルーンパンピング低体温療法)は通常CPRよりも1月後と半年後の神経学的予後を有意に改善することが本邦から報告された(SAVE-J: Resuscitation 2014;85:762-8).

心臓 2014;46:687-690 ⬅ 一読をおすすめ 😎)

関連投稿 🉐

(投稿者 川崎)

2018-10-19

偶発性低体温症 Accidental Hypothermia

  • 低体温症=通常は深部体温が35℃未満 (👴 ➜ 発熱アラカルト
  • 偶発性低体温症=意図的な低体温(脳保護など)を除く低体温症


特に30℃未満では致死性不整脈が出現しやすいから愛護的な対応が必要(不要な侵襲行為は回避).心室細動時など致死性不整脈時には少なくとも1回は電気的カルディオバージョンを試みるが,復温するまでは回復する可能性は少ないため心肺蘇生を継続して深部体温が30~32℃になるまで待つ.四肢の復温を優先させると血液分布異常性ショックを生じることがあるため要注意(Rewarming shock).復温の目安は0.5~2.0℃/hrで,深部体温が30℃を越えれば補液量を増やしておきたい.

😊 関連投稿

(投稿者)

2024-02-20

機内 ✈ Drコール 

  • 先日,知人の循環器内科医が国際線の航空機内でDrコールに応じて急変症例の蘇生を行いました.数年前には大先輩の循環器内科医も国際線内での心筋梗塞発症に対応をされました.いずれも名乗り出た医師は1人だったようです.
  • 要請に応じる姿勢は素晴らしいいのです,結果に対する法的責任などが心配で二の足を踏まれる方も少なくないと思います.この特殊な状況下での対応に関しては明記されていないことも多いのですが,少しだけ調べてみました.

💛 善きサマリア人の法(Good Samaritan laws)
  • 負傷者や急病患者,被災者などを救うために無償で行った善意の行動は,故意または重大な過失がない限り民事上の賠償責任を問われない
  • バイスタンダーによる蘇生や航空機内でのドクターコール対応を促進するためで米国やカナダで施行(ただし日本では現時点で未立法化)
  • サマリアとはパレスチナ中央部の地名で,新約聖書に書かれたサマリア人の善行が名称の由来(ルカによる福音書の第10章第29~37節)

☆ 光樹(こうき)法律会計事務所の見解(以下の文言は一部変更)
  • 民法698条(緊急事務管理)「管理者は,本人の身体,名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をしたときは,悪意又は重大な過失があるのでなければ,これによって生じた損害を賠償する責任を負わない」。よって航空機内で医師に求められる注意義務は軽減され刑事責任が問われることはまずありません。
  • 医師法19条1項「診療に従事する医師は,診察治療の求めがあった場合,正当な事由がなければ拒んではならない」。しかし,応召義務は医師が医療施設で診察をする場合で,乗客である医師が機内ドクターコールを無視しても応召義務違反にはなりません。
  • 外国航空機内の場合でも,ドクターコールに応じて急病人が死亡しても原則刑事責任は負いません(例えばアメリカ・カナダには良きサマリア人の法/good Samaritan law)。ただ,民事責任については最終的に責任を負わないとしても,損害賠償請求される可能性はゼロではないのでリスクは伴います。航空会社や海外旅行保険が支払うかは約款次第です。

💁 航空機に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2018-06-06

心破裂

  • 下壁の急性心筋梗塞に対して緊急インターベンションを行った症例
  • 経過は順調で心臓リハプログラムも問題なくステージアップしていた

床上で突然意識を消失したため蘇生を行いながら施行した心エコ-図


所見 輝度の高い多量の心膜液貯留 ➜ 診断 自由壁破裂
蘇生を続けながら心膜ドレナージを行ったが救命できなかった

過去の関連投稿

(投稿者 川崎)

2019-03-26

市民表彰

当院の川俣博史先生(循環器内科)を含む3名が救急事案で異変にいち早く気づき,AEDを含む蘇生処置を行いました.結果,救急隊到着時には呼吸・脈拍ともに再開するなど応急救護に貢献したので消防署長より感謝状が送られました.


😄 現場レポート
電車が臨時停止して駅員が走って行くのを見て,偶然に車両に乗っていた川俣先生はついて行ったそうです.すると隣の車両の真ん中に人だかりがあり,その中に男性が倒れていたようです(蘇生なし).そこで自ら一次救命処置を開始し続いてAEDを用いてROSCに成功しました.同僚としてとても誇りに思います!

(投稿者 川崎)

2017-02-20

蘇生時の薬剤

JRC蘇生ガイドライン2015オンライン版第2章 成人の二次救命処置(ALS)より抜粋

※ROSC(ロスク)はreturn of spontaneous circulationの略で自己心拍再開のこと
※アドレナリン(主に英国)=エピネフリン(主に米国)=ボスミン(商品名)


※PEA(ピーイーエー)はpulseless electrical activityの略で無脈性電気活動のこと
※上記の赤枠は分かりやすいように追加したものでオリジナル版にはない

(投稿者 川崎)

2020-03-26

植込み型除細動器(ICD)症例の蘇生

Q 体外式除細動を行ってもいい?
A 速やかに行うべきである
  • この場合ICDやペースメーカー本体の膨らみ部分を避けて電極を当てる.1件の小規模研究ではパッドをペースメーカー本体より少なくとも8cm離すことで、ペースメーカーによるセンシングや心室捕捉に明らかな支障はなかった.


Q 心臓マッサージを行ってもいい?
A 速やかに行うべきである
  • ICDが作動することがあるが救助者への影響はほとんどない(あっても軽い不快感:原版ではmild discomfortと表記)ため心臓マッサージを継続すべきである


🉐 関連投稿(ペースメーカ編)

(投稿者 川崎)

2019-06-26

外傷ならJATEC

  • JATEC=Japan Advanced Trauma Evaluation and Careで外傷初期診療ガイドライン日本版を意味する
  • PTD=preventable trauma death=防ぎ得る外傷死を回避するための重度外傷に対する初期診療手順

搬送依頼MISTの情報共有
  1. Mechanism
  2. Injury site
  3. Sign
  4. Treatment

Primary surveyABCDEの確認(15秒)と蘇生
  1. Airway
  2. Breathing
  3. Circulation
  4. Dysfunction of CNS
  5. Exposure and Environmental control

Secondary surveyAMPLEを聴取
  1. Allergy
  2. Medication
  3. Past history/Pregnancy
  4. Last meal
  5. Event

TAFな3X・MAP(致死的な胸部外傷+大量出血の原因)
  1. Tamponade cardiac
  2. Airway obstruct
  3. Flail chest
  4. pneumothraX,open pneumothoraX,massive hemothoraX
  5. Massive hemothorax
  6. Abdorminal bleedin
  7. Pelvic fructure

🉐 関連投稿

(投稿者 川崎)

2018-06-14

5H5T(ファイブエッチ・ファイブティー)

救急現場で・・・(実話)

若手医師 「5H5Tの採血依頼をお願いします」
指導医師 「エッ何,FABPのオーダー?」
若手医師 「・・・」



5H5T=緊急事態を生じる主要な病態の略語

5H
  • Hypovolemia(循環血液量減少)
  • Hypoxia(低酸素症)
  • Hydrogen ion(水素イオン ➜ 代謝性アシドーシス)
  • Hyper or Hypokalemia(高あるいは低カリウム血症)
  • Hypothermia(低体温)

5T
  • Tension pneumothorax(緊張性気胸)
  • Tamponade, cardiac(心タンポナーデ)
  • Thrombosis, coronary(急性心筋梗塞)
  • Thrombosis, pulmonary(肺塞栓症)
  • Toxins(中毒)

5H5Tの兄弟姉妹
  • 5H5TにHypoglycemia(低血糖)のHを加えて6H5Tに拡大
  • Thrombosisで冠動脈と肺動脈をまとめTrauma(外傷)を追加

🉐 過去の関連した投稿

(投稿者 川崎)

2021-10-03

ウツタイン様式 Utstein style

  • 院外心肺機能停止症例に対する統一された記録方法(国際的ガイドラインに採用)
  • 各種用語に加えて心肺機能停止の記録に欠かせない時間的要素なども厳密に定義
  • 目撃者の有無・初期波形・バイスタンダーCPRの有無などで症例を細分化(下図)
  • 最終評価項目は1年生存率で,複数地域で救急医療システムの質を比較検討できる



おまけ
  • ウツタインとはノルウェーの小さな島にある中世(1200年代後半に建設)の修道院.1990年にアメリカ心臓協会やヨーロッパ蘇生会議などの代表者がウツタイン修道院に集まって国際蘇生会議を開いてガイドラインを作成したため,ウツタイン様式(Utstein Style)と呼ばれるようになった.
(Public Domain)

(投稿者 川崎)

2018-04-20

交感神経系とリンパ球

院外の心原性心肺停止から蘇生した症例でリンパ球数が増加していた
  • 医師M 「アドレナリンなどでリンパ球は上昇しますか?」
  • 上級医 「・・・ゴメン,知らない」



カテコラミン導入後の反応

※リンパ球 ➜ T細胞,B細胞,ナチュラルキラー(NK)細胞など
※カテコラミン ➜ ドーパミン,ノルアドレナリン,アドレナリンなど

👽 リンパ球数が減少する機序にはβ2アドレナリン受容体が関与しているようです

(投稿者 川崎)

2018-01-14

救命救急士

重度傷病者が病院または診療所に搬送されるまでの間に限り救急救命処置を行うことができる
英語ではEmergency medical technician (EMT), Paramedic, Emergency life-saving technicianなど

許可されている救急救命処置厚生労働省医政局 2014年1月31日付
  1. 自動体外式除細動器による除細動
  2. 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保のための輸液
  3. 食道閉鎖式エアウェイ,ラリンゲアルマスク又は気管内チューブによる気道確保
  4. エピネフリンの投与
  5. 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保及び輸液
  6. ブドウ糖溶液の投与
  7. 精神科領域の処置
  8. 小児科領域の処置
  9. 産婦人科領域の処置(臍帯結紮/切断・胎盤処理・新生児の蘇生・子宮輪状マッサージ)
  10. 自己注射が可能なエピネフリン製剤によるエピネフリンの投与
  11. 血糖測定器(自己検査用グルコース測定器)を用いた血糖測定
  12. 聴診器の使用による心音・呼吸音の聴取
  13. 血圧計の使用による血圧の測定
  14. 心電計の使用による心拍動の観察及び心電図伝送
  15. 鉗子・吸引器による咽頭・声門上部の異物の除去
  16. 経鼻エアウェイによる気道確保
  17. パルスオキシメーターによる血中酸素飽和度の測定
  18. ショックパンツの使用による血圧の保持及び下肢の固定
  19. 自動式心マッサージ器の使用による体外式胸骨圧迫心マッサージ
  20. 特定在宅療法継続中の傷病者の処置の維持
  21. 口腔内の吸引
  22. 経口エアウェイによる気道確保
  23. バッグマスクによる人工呼吸
  24. 酸素吸入器による酸素投与
  25. 気管内チューブを通じた気管吸引
  26. 用手法による気道確保
  27. 胸骨圧迫
  28. 呼気吹込み法による人工呼吸
  29. 圧迫止血
  30. 骨折の固定
  31. ハイムリック法及び背部叩打法による異物の除去
  32. 体温・脈拍・呼吸数・意識状態・顔色の観察
  33. 必要な体位の維持,安静の維持,保温
救急隊 救急隊員 医療行為
(投稿者 川崎)

2023-01-06

PH crisis(肺高血圧クライシス)

💣 Pulmonary hypertensive crisis
  • 末梢肺血管の過敏反応により生じた急激な肺血管抵抗上昇による血行動態の崩壊
  • 肺への血流が極度に低下するため,急激な体血圧と酸素飽和度の低下がみられる
  • 肺高血圧を呈す先天性心疾患の開心術後の急性期に生じることが多い(特に小児)
  • 誘引は低酸素,高二酸化炭素,代謝性アシドーシス,気管内吸引,抜管,疼痛など
  • 治療は酸素,NO吸入,血管拡張薬,刺激回避(最小限の気管内吸引+鎮痛・鎮静)

参考)蘇生 2008;27:60-2,ほか

人工股関節置換術後に死亡した肺高血圧合併全身性エリテマトーデスの1例

💁 肺高血圧の過去投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2018-01-30

溺死 Drowning


ポイント
  • 低体温,アシデミア,高CO2血症,低O2血症,代謝性アシドーシス,血液希釈(海水でも濃縮は目立たない?)
  • 水自体による気道閉塞あるいは喉頭攣縮による窒息のためか,肺水腫は稀であることにも注目しておきたい
溺水 水死
(投稿者 川崎)

2021-12-24

PBLS & PALS

AHA(アメリカ心臓協会(AHA: American Heart Association)が米国小児科学会(AAP: American Academy of Pediatrics)などと協力して提唱している小児救命処置法

  • PBLS=Pediatric Basic Life Support(小児一次救命処置)
  • PALS=Pediatric Advanced Life Support(小児二次救命処置)

成人に対するBLS(Basic Life Support/一次救命処置)やALS(Advanced Life Support/二次救命処置)の小児版.ちなみにACLS(Advanced Cardiovascular Life Support/二次心肺蘇生法)はALSの一つ(かつ中心).
👶 小児の血圧低下の基準
  1. 新生児(日齢0~28日)➜ 60 mmHg未満
  2. 乳児(1~12ヵ月)➜ 70 mmHg未満
  3. 小児(1~10歳)➜ 70 mmHg+(2×年齢)未満
  4. 小児(10歳以上)➜ 90 mmHg未満

収縮期血圧が年齢正常値の5パーセントタイル未満で定義され覚えるのが大変そうに感じるかもしれないけど,概ね”70➕年齢✖️2”未満でOKだそうです 😉

関連投稿
  1. PAT: Pediatric Assessment Triangle 小児科三角形評価
  2. Sniffing position & Tripod position
  3. インフォームド・アセント Informed assent

(投稿者 川崎)