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検索キーワード「肺高血圧」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示
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2022-11-02

論文 🏆 if you miss the goiter…😱

  • 当院の初期研修医 熊田先生が循環器内科で経験した症例が出版されました
  • 労作時の息切れで受診 ➜ 心エコー図で肺高血圧(推定収縮期圧50 mmHg)
  • 頻脈はないが甲状腺の軽度びまん性腫脹あり ➜ 最終的にバセドウ病と診断
  • 心肺疾患や血栓症なし ➜ 肺高血圧症のダナポイント分類第1群または第5群
  • 本例は甲状腺治療のみで肺動脈収縮期圧は経時的に低下して最終的に正常化


😀 臨床現場
  • 肺高血圧のガイドラインには第5群として①血液疾患(慢性溶血性貧血,骨髄増殖性疾患,脾摘出),②全身性疾患(サルコイドーシス,肺組織球増殖症,リンパ脈管筋腫症),③代謝性疾患(糖原病,ゴーシェ病,甲状腺疾患),④その他(腫瘍塞栓,線維性縦隔炎,慢性腎不全,区域性肺高血圧)の4つが記載されています.
  • 本例では「甲状腺疾患をたまたま合併した第1群肺高血圧」(共に若い女性に多い)と「甲状腺疾患が誘発した第5群肺高血圧」が考えられました.甲状腺の治療と並行して,肺高血圧の特異的薬物治療(プロスタサイクリン経路・エンドセリン受容体拮抗薬・一酸化窒素経路)の導入の要否を判断する必要があります.
  • 本例では(患者さんと協議の上)甲状腺治療のみを開始しました.肺高血圧が特異的薬物治療なく消失したため,「甲状腺疾患が誘発した第5群肺高血圧」と考えられました.肺高血圧と甲状腺疾患が合併した場合,17症例中16例で甲状腺治療のみで肺高血圧が正常化したという(すごい😮)報告があります(Angiology 2006;57:600-6).

🎉「論文」の過去投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2020-07-12

骨髄増殖性疾患 vs シーテフ(CTEPH)

臨床現場
  • 骨髄増殖性疾患とCTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症:chronic thromboembolic pulmonary hypertension)が合併する症例が続いたので調べてみました

肺高血圧は2009年のダナポイント分類とその改訂版である2013年のニース分類,および本邦のガイドラインで共に5つの群に分類されている
  • 第1群:肺動脈性肺高血圧症
  • 第2群:左心性心疾患に伴う肺高血圧症,
  • 第3群:肺疾患および/または低酸素血症に伴う肺高血圧症
  • 第4群:慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)
  • 第5群:詳細不明な多因子のメカニズムに伴う肺高血圧症

前述のガイドラインでは骨髄増殖性疾患は第5群の血液疾患に含まれているが,肺高血圧のメカニズムは不明(多因子)と記載されCTEPHには言及していない.ヨーロッパのガイドラインでは2009年版で骨髄増殖性疾患がCTEPHのリスクになることが示唆されたが,2015年の改訂版では削除されている.しかし最近,骨髄増殖性疾患とCTEPHの関連を示す報告が散見される.

その一例Int J Mol Sci 2020;21:3339
  • CTEPH 40例中4例(10%)が遺伝子変異を有し,その内3例はJAK2遺伝子の異常
  • 同遺伝子異常は骨髄増殖性疾患のリスクで,その頻度はCTEPH例で有意に高率

★ 関連投稿(CTEPH編)

(投稿者 川崎)

2026-01-13

循環器学会専門医試験問題より

😅 独り言
  • 先日の出題「心拍出量のFick法」のページに記載されていた問題です.全く分からなかったので,適当に答えたら(もちろん)間違っていました.
  • 薬理作用を考えたら「なるほど…」の選択肢です.反省を込めてここにアップします.当院採用の肺高血圧の治療薬はココ(2022年時点ですが…)


【問題】特発性肺動脈性肺高血圧症の臨床診断で Macitentan と Sildenafil で初期併用療法を行ったとこ ろ,急激な肺うっ血をきたした.最も可能性が高い診断はどれか.







判定


😐 解説:正解 a
  • 肺静脈閉塞性疾患(PVOD)はまれで,診断も治療も難しい難病である.有病率は人口100万人あたり2名以下で,2年以内で死亡する例も多い.肺毛細血管腫症(PCH)とはその異同が議論されている.特発性,遺伝性,薬剤性のほか膠原病と関連しても発生する.
  • PVOD/PCHでは,肺胞中隔から小葉間中隔の微小な肺静脈で狭窄や閉塞が起こる.この抵抗に逆らって血液を流すために右室は高圧を出すが,やがて耐え切れずに右心不全となり,死に至る.確実な診断には肺生検が必要だが,リスクが高いので現実に行われることはあまりない.肺動脈性肺高血圧症(PAH)の診断基準に合致するが,肺拡散能が低下していたり,運動時に極端に低酸素になったり,肺のHRCTで小葉中心性のすりガラス陰影が見られたり,縦隔リンパ節の腫大や小葉中隔壁肥厚が見られたりする場合に,臨床的に診断することが多い.
  • 主病態は肺細静脈の閉塞であり,しかもその閉塞は線維性であるので,平滑筋細胞に働きかけるPAH特異的治療薬は,普通に使えば無効か有害である.肺細動脈を拡張させれば血流は増えるが肺細静脈が閉塞しているのでその手前の肺胞で水腫が起こりうる.しかし,わが国では脳死肺移植は希望者登録をしてから3年以上の待期期間があるのが一般で,移植を待つ間に死亡する例も多い.そこで,肺血管抵抗を少しでも下げて右室の負荷を軽減しようと,PAH特異的治療薬をあえてPVOD/PCHの患者に試みることもある.これには相当な技術と経験が必要で,しかも決して移植に代わる治療とはならない.


(投稿者 川崎)

2024-10-11

心エコー図による肺高血圧

肺高血圧の確定診断は右心カテーテル検査で行われます.ただしその前に通常は心エコー図で 'あたり' をつけます.三尖弁逆流の最高速度2.8 m/sが目安ですが,他のエコー所見と組み合わせて判定する必要があります.個人的にこの点が少し曖昧だったので整理しておきます.



👉 肺高血圧に関するの過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2021-12-15

門脈肺高血圧症 PoPH: portopulmonary hypertension

  • 門脈圧亢進症に伴う肺高血圧症で,ニース分類の第1群(肺動脈性肺高血圧症/PAH)
  • 組織所見は血管内膜や中膜平滑筋の肥厚,血管内腔の叢状病変,壊死や微小血栓など
  • 診断は肺高血圧(平均圧≧25 mmHg)+門脈圧亢進の証明(例:肝静脈楔入圧測定)
  • PoPHは必ずしも肝機能障害を示すとは限らないが,肝硬変例に合併する頻度が最多
  • 頻度はPAH全体の10%以下,門脈圧亢進症患者の2~6%.肝臓移植の対象症例の5%程度
  • 治療は肝臓移植やPAH特異的治療薬(ただしランダム化比較試験ではPoPHは通常除外)
  • 予後不良で未治療なら5年生存率は14%であり,54%の患者が診断から1年以内に死亡


👽 追記
  • 肝疾患によるシャント出現や全身血管拡張で高心拍出状態が生じ,肺動脈内膜肥厚や肺動脈のリモデリングに至る機序が推定されている.肝代謝の低下による腸肝循環の代謝物質(セロトニンなど)が肺循環に流入して肺血管が収縮することも一因.
  • 肺動静脈拡張から重度の低酸素を主徴とする肝肺症候群(HPS; hepatopulmonary syndrome)とは逆の病態と考えられる.ただし稀ながらHPSからPoPHへの移行例や,HPSとPoPHの病態がオーバーラップした症例も報告されている.


🉐 関連投稿
  1. 肺静脈閉鎖症 PVOD: Pulmonary veno-occlusive disease
  2. 右心負荷を来す稀な病態
  3. 急性PTE ➜ CTEPH
  4. 骨髄増殖性疾患 vs シーテフ(CTEPH)
  5. Ⅱ音の肺動脈成分

(投稿者 川崎)

2023-06-22

今週の一枚 🎯

肺高血圧が疑われる症例の肺血流シンチグラフィ




(投稿者 川崎)

2021-10-23

Mottled pattern

  • mottled【形容詞】まだらの,〔皮膚が〕シミだらけの(発音:mɔ́təld/モタルドゥ)
  • 重症の肺動脈性肺高血圧症で出現することがある小斑点状の血流不均一所見のこと
  • ポイントは肺の外側辺縁が追えること(慢性血栓塞栓性肺高血圧症 CTEPH では無理)

📚 肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)にも記載(14ページ)
  • 「肺動脈性肺高血圧症(PAH)では肺換気―血流シンチグラムは正常の場合も多いが,換気―血流ミスマッチを伴う末梢の小さな血流欠損や,血流の小斑状不均一分布(mottled pattern)がみられることがある.」

 Aは軽症PAH(集積低下なし)/Bは重症PAH(mottled patternあり)

💁 肺高血圧に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2021-11-06

急性肺血管反応性試験 Acute vasoreactivity testing; AVT

  • 肺動脈性肺高血圧症(PAH)で高用量カルシウム(Ca)拮抗薬による治療適応を判定するテスト
  • 具体的には一酸化窒素(NO)吸入(10-20 ppmで5分間)が推奨(欧米では他の負荷方法あり)
  • 平均肺動脈圧(mPAP)が10 mmHg以上低下+40 mmHg以下+心拍出量の低下がないなら陽性
  • 同試験で陽性を示す症例はきわめて少ないが,陽性例ではCa拮抗薬が治療の選択肢となりえる


😑 補足
  • 高用量カルシウム拮抗薬の例として,ニフェジピン(アダラート®)なら平均172±41 mg(120〜240)/日やジルチアゼム(ヘルベッサー®)なら720±208 mg(540〜900)/日などが報告されています(N Engl J Med 1992;327:76-81).
  • 上記ガイドラインによると,急性肺血管反応性試験が陽性なら,他の肺高血圧治療薬に対する反応性も良好であることが多いようです.ただし肺高血圧治療薬は一般に極めて高価(ひと月の医療費が何十万)なので,安価なCa拮抗薬のメリットは小さくありません.

💁 肺高血圧に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2022-08-01

肺高血圧のフィジカル診断

🎓 系統的レビューPLoS One. 2014 Oct 24;9(10):e108499
  • 肺高血圧の関連所見:右室拍動,大きなⅡ音肺動脈成分,頸静脈怒張,三尖弁逆流音,右心系Ⅳ音(いずれも安静時および吸気時)
  • もっとも肺高血圧に関連する指標:吸気時の亢進したⅡ音肺動脈成分(陽性尤度比3.2)と吸気時の右心系Ⅳ音(陽性尤度比4.7)
  • ただし身体所見のスペシャリストとその他の検者では診断能の差は小さくなく,また肺高血圧を一貫して除外できる身体所見はない

💁 肺高血圧の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

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(投稿者 川崎)

2023-01-06

PH crisis(肺高血圧クライシス)

💣 Pulmonary hypertensive crisis
  • 末梢肺血管の過敏反応により生じた急激な肺血管抵抗上昇による血行動態の崩壊
  • 肺への血流が極度に低下するため,急激な体血圧と酸素飽和度の低下がみられる
  • 肺高血圧を呈す先天性心疾患の開心術後の急性期に生じることが多い(特に小児)
  • 誘引は低酸素,高二酸化炭素,代謝性アシドーシス,気管内吸引,抜管,疼痛など
  • 治療は酸素,NO吸入,血管拡張薬,刺激回避(最小限の気管内吸引+鎮痛・鎮静)

参考)蘇生 2008;27:60-2,ほか

人工股関節置換術後に死亡した肺高血圧合併全身性エリテマトーデスの1例

💁 肺高血圧の過去投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2018-10-13

CTED シーテッド

CTED=chronic thromboembolic (pulmonary) disease=肺高血圧に到らない慢性の肺血栓塞栓症

  • CTEPH=chronic thromboembolic pulmonary hypertension=慢性血栓塞栓性肺高血圧症
  • PEA=pulmonary endarterectomy=肺動脈内膜摘除術
  • PTE=pulmonary thromboendarterectomy=肺動脈血栓内膜摘除術(PEAの旧名)
  • BPA=balloon pulmonary angioplasty=バルーン肺動脈形成術

※現時点では肺高血圧の定義は平均肺動脈圧≧25mmHgですが将来20mmHgに引き下げられるようです

🉐 関連投稿

(投稿者 川崎)

2022-08-08

肺高血圧時の心音:その1

設定:胸骨左縁第2肋間で聴診器の膜部を用いて聴診

🍙 解説
  • 心基部であるためⅠ音よりⅡ音が大きい(これは異常ではない)
  • Ⅱ音に注目すると分裂あり(大動脈成分ⅡAと肺動脈成分ⅡP)
  • 大動脈成分よりも肺動脈成分の方が大きい ➜ 肺高血圧を示唆
  • 本例は先天性心疾患による肺高血圧(収縮期雑音は三尖弁逆流)

😗 個人的想い
  • 肺高血圧ではⅡ音肺動脈成分の亢進はよく知られている所見ですが,自信をもって診断できる方はおそらく少数派でしょうか?
  • ポイントは「分裂しているⅡ音の後ろにアクセントがある奇妙さ」に耳が反応できるかだと思います(頭で考えるより耳で反応)

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(投稿者 川崎)

2018-03-16

肺高血圧の分類

ダナポイント分類では肺高血圧(pulmonary hypertension, PH)は以下の5群に分類される

覚え方 👶 「どうも心配,千円不明」 (脈・・血不明
独り言 👻 「3群PHではあまりBNP値が上昇しないような気が・・・」

(投稿者 川崎)

2025-07-09

肺毛細管腫症 PCH: pulmonary capillary hemangiomatosis

  • 病態 毛細血管が気管支壁や血管壁,肺胞隔壁,胸膜に増殖浸潤
  • 臨床 肺の動静脈が破壊され肺高血圧症を引き起こす極稀な疾患
  • 初報 オランダ病理医Wagenvoortら(Histopathology 1978;2:401-6
  • 疫学 男女差はなく発症は30~40歳代が中心(本邦で100例程度)
  • 症状 非特異的(呼吸困難,喀血,胸痛で発症し右心不全へ進行)
  • 原因 不明(血小板由来成長因子や常染色体劣性遺伝の関与?)
  • 画像 胸部X線=結節網状影,胸部CT=小葉中心性の淡い結節影
  • 鑑別 肺動脈性肺高血圧症PAH肺静脈閉鎖症PVOD(病理組織要)
  • 治療 肺移植のみ完治療法(PH治療薬は通常抵抗性で予後不良)


- 急激に悪化して剖検で肺毛細管腫症 PCH と診断された54歳女性 -

(投稿者 川崎)

2025-04-07

🏆 論文

  • 循環器内科の本田先生が執筆されたケースレポートが出版されました
  • 収縮期雑音を呈した動脈管開存(PDA)の一例です(連続雑音なし)
  • 軽度肺高血圧のみでEisenmenger(アイゼンメンジャー)症候群なし
  • 心エコー図では拡張期にも短絡シグナルが描出されますが雑音なし

🎉 PDA雑音
  • PDA患者の典型的な雑音といえばもちろん(第2音で途切れることなく持続する)連続性雑音です。本例のような大動脈-肺動脈シャントに加えて、動静脈シャント(冠動脈動静脈瘻、右心室へのバルサルバ洞動脈瘤破裂など)や動脈および静脈の流れの変化(静脈雑音乳腺雑音甲状腺雑音など)があります。
  • 肺高血圧を伴うと拡張期雑音が消失することは理にかなっています。ただし本例の肺高血圧は軽度でした(平均圧28 mmHg、1.4~2.1 WU)。本例では収縮期雑音のみを聴取かつ記録した正確な原因は不明ですが、貧血や肝硬変などの併存疾患が非典型的なPDA雑音に変化させたと考えるのが妥当でしょうか?
  • Eisenmenger患者にみられるように、大動脈圧と肺動脈圧の平衡例では、雑音が完全に消失し無音性PDAになります(一部の症例では拡張期雑音のみ)。PDA雑音の性状は、肺動脈内のジェットの方向によっても変化するようです。本論文の考察ではこの辺りを(少し)深堀したので興味がある方はご覧ください。

👉「論文」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2024-03-28

今週の一枚 🎯 傍胸骨拍動の吸気負荷

CTEPHで外来通院中の症例(仰臥位で左が頭側)

🐳 解説
  • 傍胸骨に置いた聴診器に明らかな拍動なし
  • 吸気に伴い聴診器に上下運動が出現(矢印)
  • 拍動は数拍持続しその後に不明瞭になった
  • 本例は状態は安定し日常生活で息切れなし
  • ただし心エコー図で軽度の肺高血圧は残存

🐟 復習
  • 抬起性の傍胸骨拍動は肺高血圧に伴う右室圧負荷を示唆します.稀に左房負荷(自験例)や肺動脈拍動(自験例)もあります.本例で認めた吸気負荷に伴う傍胸骨拍動の出現は潜在的な肺高血圧を示唆していると思っています.
  • 吸気中は中心静脈圧に加えて肺動脈圧や体血圧も上昇するため(過去の投稿),理論的には吸気負荷で傍胸骨拍動は増強されるはず.しかし同時に胸腔容積も増大して右室と胸骨の密着度の低下から相殺される可能性もあり?

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2023-07-17

NO吸入療法 Inhaled nitric oxide: iNO

  • 概略 肺血管拡張作用のある一酸化窒素(NO)ガスを吸入させる治療
  • 対象 新生児(34週〜)の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全症例など
  • 保険 心臓手術周術期の肺高血圧の改善(成人/小児:1日1,680点)
  • 実際 出生後7日以内で吸入濃度20 ppmで開始(最長は144時間まで)
  • 機器 アイノフロー®吸入用800 ppm(マリンクロット ファーマ(株)
  • 合併 メトヘモグロビン血症あるいは吸入NO2濃度増加などのリスク


- NO投与の仕組み -
👽 追加発言
  • よく似た治療に窒素(N2)吸入療法があります[低酸素(換気)療法:酸素濃度<21%].左心低形成症候群や大動脈縮窄複合(大動脈縮窄と心室中隔欠損を合併)など重篤な肺血流過多を生じる先天性心疾患の術前管理に従来から行われてきました.
  • その機序はNO吸入療法とは全く異なり,N2吸入で人為的に低酸素状態を作りだし,肺胞周囲の末梢動脈を収縮させることによって肺血流量を低下させます.よって使用に際しては低酸素血症による中枢神経系への影響などに留意する必要があるそうです.


💁 一酸化窒素に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2026-01-19

ChatGPT(GPT-5.2)の返答

  • AIを仕事で利用する頻度がとても増えました.とんでもない嘘を自信満々で答えるときがあるため,返答を鵜吞みにすることはできません.しかし大いに参考になります(特に基本的な知識がある領域)
  • AIは進化がとても早い領域です.その変化を知るため現時点のレベルをまとめておきます.各設問に対するAIの答えをそのまま記載します.忘れなかったら😅1年後に同じことを最新AIに問うてみます

 
Q1 心尖拍動の臨床的意義を200語程度にまとめてください
  • 心尖拍動は左心室収縮により生じる胸壁の拍動で、心機能評価に重要な身体所見である。正常では左第5肋間・鎖骨中線上に触知され、範囲は限局する。外側・下方への偏位は心拡大を示唆し、びまん性で強い拍動は左心室肥大や容量負荷を考える。触知困難な場合は肺気腫や肥満が原因となることがある。このように心尖拍動は心疾患の存在や重症度推定に有用である。

Q2 心音の臨床的意義を200語程度にまとめてください
  • 心音は心臓の弁運動や血流変化により生じ、心機能や弁膜症評価に重要な身体所見である。第Ⅰ音は房室弁閉鎖を反映し、増強は頻脈や僧帽弁狭窄、減弱は心筋障害を示唆する。第Ⅱ音は半月弁閉鎖音で、分裂の変化は肺高血圧や右脚ブロックなどの診断に有用である。第Ⅲ音は容量負荷や心不全、第Ⅳ音は心室拡張障害を示すことが多い。さらに心雑音の有無や性状から弁膜症や先天性心疾患の推定が可能であり、心音聴診は非侵襲的に循環器疾患を評価できる基本かつ重要な診察手技である。

Q3 頚静脈拍動の臨床的意義を200語程度にまとめてください
  • 頚静脈拍動は右心系の圧・容量状態を反映する重要な身体所見である。内頚静脈の拍動を観察することで中心静脈圧を推定でき、右心不全、容量負荷、脱水の評価に有用である。正常では半坐位で鎖骨上に軽度の拍動を認める程度であり、明らかな怒張は右心不全、三尖弁閉鎖不全、心タンポナーデ、収縮性心膜炎などを示唆する。波形の観察も重要で、a波増高は右房圧上昇、v波増高は三尖弁閉鎖不全を考える。Kussmaul徴候(吸気時の頚静脈怒張増強)は収縮性心膜炎や右室梗塞に特徴的である。頚静脈拍動は非侵襲的かつ迅速に右心機能を評価でき、循環動態把握に欠かせない所見である。

Q4 頚動脈拍動の臨床的意義を200語程度にまとめてください
  • 頚動脈拍動は左心室からの駆出血流を直接反映する重要な身体所見であり、心拍出量や大動脈弁疾患の評価に有用である。正常では立ち上がりが速く、なだらかに下降する拍動を触知する。拍動の減弱や遅延(parvus et tardus)は大動脈弁狭窄を示唆し、逆に強く跳ねるような拍動(bounding pulse)は大動脈弁閉鎖不全や高拍出状態で認められる。二峰性拍動は肥大型心筋症を、拍動の左右差は頚動脈狭窄や大動脈解離を疑う所見となる。また、頚動脈雑音の聴取は動脈硬化性病変のスクリーニングとして重要である。頚動脈拍動の触診・聴診は簡便かつ非侵襲的に全身循環や弁膜症の手がかりを得られるため、循環器診察における基本かつ不可欠な所見である。

Q5 傍胸骨拍動の臨床的意義を200語程度にまとめてください
  • 傍胸骨拍動は胸骨左縁で触知される心拍動で、主に右心系や心室負荷の状態を反映する重要な身体所見である。正常では明瞭に触知されないが、持続的で強い傍胸骨拍動は右心室肥大や右心系圧負荷を示唆する。肺高血圧、肺動脈弁狭窄、慢性肺疾患に伴う肺性心などで認められることが多い。また、胸骨左縁下部での拡張期に強い拍動は右心室容量負荷や三尖弁閉鎖不全を考える手がかりとなる。心室中隔欠損などでは拍動が増強する場合もある。傍胸骨拍動は視診・触診のみで評価可能であり、右心機能や肺循環異常を推定するうえで有用な、基本的かつ重要な循環器身体所見である。

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(投稿者 川崎)

2021-02-06

肺静脈閉鎖症 PVOD: Pulmonary veno-occlusive disease

  • 概要 肺静脈が主たる病変(内膜肥厚や線維化等による閉塞)を呈す疾患
  • 疫学 極めて稀で本邦では100人ほど/喫煙男性に多く全年代に生じうる
  • 鑑別 肺動脈性肺高血圧症PAHや肺毛細管腫症PCH(病理組織を要する)
  • 原因 現時点では不明(ほとんどが孤発性だが家族内発症の報告もある)
  • 症状 非特異的(PAHと類似:労作時の息切れや咳嗽,胸痛,失神など)
  • 治療 選択的肺血管拡張薬などによる対症療法で根本的治療は肺移植のみ
  • 予後 治療抵抗性で極めて不良(肺移植なしでは診断2年以内に概ね死亡)

参考)難病情報センター 指定難病87,他

肺の動脈・毛細血管・静脈すべてに影響するが病変の首座は静脈

高解像度CT所見で小葉間隔壁の肥厚や粒状影,スリガラス様影(ground glass opacity)など

(投稿者 川崎)

2018-04-04

第111回医師国家試験(平成29年)より

【問題I1】在宅酸素療法について正しいのはどれか。







判定

厚生労働省 「第111回 医師国家試験の問題および正答について」 より
慢性呼吸不全と異なり肺高血圧症にはPaO2値に応じた規定がないようです…👾

(投稿者 川崎)