- 頸静脈所見と胸骨角の垂直距離から中心静脈圧の値を推定する方法のひとつ
- 英国の循環器医Thomas Lewisが開発した(Br Med J 1930;1(3618):849–52)
- 健常者では頸静脈拍動の最高点が体位に関わらず胸骨角から垂直1-2㎝以内
- よって頸静脈拍動の最高点が胸骨角から垂直3㎝以上なら静脈圧上昇と判定
- その後に中心静脈圧=垂直距離+5㎝と拡大解釈(Lewisの主張ではない)
- これは右房が体位によらず胸骨角から5cm垂直下に存在という仮定に基づく
おまけ 💬
- 胸骨柄と胸骨体の結合部位(胸骨角)の別名はルイ角 (Angle of Louis)で,フランスの内科医Pierre Charles Louis(1787-1872)に由来(過去の投稿)
- ルイ角の命名はフランスの外科医Antoine Louis(1723–1792)に由来という報告もあるが現在では否定的(Eur J Anat 2013;17:190-2).彼はギロチンの開発者で,落下させる刃の目標がルイ角だったらしい(参考)
- ちなみに頸静脈圧のルイス法を開発したThomas Lewisは,心電図を臨床応用した最初の一人で,頸静脈波の解釈に心電図を活用(J Physiol 1908;37:445–58)
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(投稿者 川崎)
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