- 鉛中毒(lead poisoning)で出現することがある歯根〜歯茎の青紫線
- 機序は口腔内細菌が放出する硫黄イオンと鉛が反応して生じる硫化鉛
- 由来は英国の医師 Burton による初報(Med Chir Trans 1840;23:63–79)
👾 なんでも調査隊
- バートンの線(Burton's Line)の報告は今から180年以上前で,日本は江戸時代後期(天保11年)で徳川家慶の頃です.しかしこの身体所見は画像診断が発達した現代でも,臨床的に有用です.鉛中毒の症状が非特異的(3大症状:胃腸症状・筋骨格症状・神経症状)であるためです.
- 鉛中毒自体の歴史は古く,紀元前2世紀のギリシャの生物学者・医師である Nicander の報告まで遡るようです.彼は鉛中毒が腹痛や麻痺の原因になることをすでに報告しています(引用).ベートベンの聴力障害はワインに関連した鉛中毒説もあります(Laryngoscope 2013;123:2854-8)
💁 鉛に関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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