上室期外収縮 PAC の起源
- P波:V1陰性=右房起源:下壁誘導が上方なら上大静脈,下方なら冠静脈洞
- P波:V1陽性=左房起源:I&L誘導が陽性なら右肺静脈(下壁誘導が上方なら上肺静脈,下方なら下肺静脈),I&L誘導が陰性なら左肺静脈(下壁誘導が上方なら上肺静脈,下方なら下肺静脈)
心室期外収縮 PVC の起源
- 右脚ブロック(左室起源):I・L・5・6陽性+下壁陽性なら左室弁輪前壁・流出路,I・L・5・6陽性+下壁陰性なら左室弁輪後壁・下壁,I・L・5・6陰性+下壁陽性なら左室前壁心尖近傍,I・L・5・6陰性+下壁陰性なら左室心尖部
- 左脚ブロック(右室起源):I・L・5・6陽性+下壁陽性なら右室弁輪前壁・流出路,I・L・5・6陽性+下壁陰性なら右室弁輪後壁・下壁,I・L・5・6陰性+下壁陽性なら右室前壁心尖近傍,I・L・5・6陰性+下壁陰性なら右室心尖部
- 右室起源の大まかなルール:下壁誘導ですべて陽性=流出路,すべて陰性=心尖部,ばらばら=中隔
ペーシングの位置
- V1でQSなら右室ペーシング,V1でRsなら両室ペーシング
- 右室心尖部なら胸部誘導は基本,negative concordance (例えば全てQS)で上方軸
- 下壁誘導で全て陽性なら右室上部ペーシング,すべて陰性なら右室下壁あるいは心尖部ペーシング,一定しなければ中隔ペーシング
- 左室心尖部のペーシングなら,V1が陽性で,V2-6はすべて陰性(例:QS).ただし両心室の心尖部は近いため,心拡大や回転によって,右室心尖部ペーシングでも同様の所見になり得る.
2枝ブロック
- 右脚ブロック+左軸偏位:右脚と左脚前枝のブロック
- 右脚ブロック+右軸偏位:右脚と左脚後枝のブロック
- (広義には左脚ブロック:左脚前枝と左脚後枝のブロック)
3枝ブロック
- 右脚ブロック+左軸偏位+1度房室ブロック
- 右脚ブロック+右軸偏位+1度房室ブロック
- 左脚ブロック+1度房室ブロック
Lown分類
- Grade 0=心室性期外収縮なし,Grade 1=散発性(<30個/時間),Grade 2=散発性(>30個/時間),Grade 3=多形性(多源性),Grade 4a=2連発,Grade 4b=3連発,Grade 5=RonT
- 急性心筋梗塞症例で心室細動への移行率から作成された分類であることに注意が必要
ケント束の追記
- デルタ波が下壁誘導で陰性+II誘導でQSなら心外膜(冠静脈洞 CSや中心静脈 MCV)のケント束
- C型WPWなら前中隔,中中隔,後中隔に分類できる.Δ波から1mmの極性で判断:目安は下壁誘導ですべて陽性なら前中隔,すべて陰性なら後中隔,不定なら中中隔
- Ⅲ誘導でR波高さは前中隔>中中隔>後中隔の順に大きい
- Jemes線維は心房から房室結節下部を連結,Mahaim線維はatrio-fascicular/ventricular pathway,nodo-fascicular/ventricular pathway,fasciculo-ventricular pathwayの総称
- デルタ波が目立たないなら左室側壁(伝わるまでに時間を要しその間に通常伝導が生じる)のケント束,マハイム線維,Fasciculoventricular pathway(purkinje組織から隣接する心筋に接続している副伝導路)
- 束枝—心室副伝導路(Fasciculo-ventricular pathway)ではWPW patternを呈するが基本的に頻拍は来さないため治療対象ではない
心室頻拍 VT
※参考書籍:心電図マイスターを目指す基礎力grade up講座,他
💁 心電図マイスターに関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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