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2024-06-16

心臓限局性サルコイドーシスの診断

  • サルコイドーシスの診断は確定できる組織像が得られない症例では容易ではありません.心臓限局性サルコイドーシスが疑われ心筋生検陰性または未施行例は言うに及びません.
  • 心臓限局性サルコイドーシスの頻度は,本邦の心臓サルコイドーシス症例(疑い例を含む)の5~15%と報告されています.一方で組織診断の陽性率はわずか10~17%にすぎません.
  • ただし以下の5項目(心臓所見の主徴候)のうち,(d)を含む4項目以上が陽性の場合は心臓限局性サルコイドーシス(臨床診断群)と診断できるとガイドラインに記載されています.

(a)高度房室ブロック(完全房室ブロックを含む)または致死性心室性不整脈(持続性心室頻拍,心室細動など)
(b)心室中隔基部の菲薄化または心室壁の形態異常(心室瘤,心室中隔基部以外の菲薄化,心室壁の局所的肥厚)
(c)左室収縮不全(左室駆出率 50% 未満)または局所的心室壁運動異常
(d)67Ga citrate シンチグラフィまたは 18F-FDG PET での心臓への異常集積
(e)ガドリニウム造影 MRI における心筋の遅延造影所見


    💁 サルコイドーシスに関する過去の投稿 ➜ コチラ

    (投稿者 川崎)

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