- 概略 AFの肺静脈隔離時に追加するケミカルアブレーション
- 背景 マーシャル静脈には神経支配がありAFトリガーになる
- 対象 初回アブレーションの持続性心房細動 AF 患者350名
- 方法 アブレーション単独とエタノール併用を無作為に割当
- 評価 術後6ヵ月と12ヵ月のAF or 30秒超の心房頻拍の有無
- 手技 エタノール注入を試みた185名中155名に成功(83.7%)
- 予後 不整脈無はエタノール49.2%,アブレーション単独38%
- 有害 エタノール注入に関する有害事象に群間の有意差なし
👽 おまけ
- マーシャル静脈は左上大静脈の遺残で周囲にはマーシャル筋束が存在している
- 同静脈は冠静脈洞から左房後側壁で分岐し左肺静脈と左心耳間の心外膜側を斜走
- 成人の20~30%はマーシャル静脈が造影されない(一読をお薦め ➜ 月の裏側)
- 名前の由来は初報の英国の外科医 John Marshall (R Soc Lond 1850;140:133–170)
- 現時点では保険外診療で倫理委員会への申請要+病院の自己負担あり(約5万)
(Public Domain: マーシャル静脈は上図のoblique vein of the left atrium)
(投稿者 川崎)
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