- 最近,講演などでOAC failureという用語を耳にする機会が増えました.経口抗凝固薬(Oral AntiCoagulation: OAC)を継続しているにも関わらず,虚血性脳卒中を発症する心房細動例の文脈で使用されることが多いように思います.
👀 レビュー論文より(J Clin Med 2023;12:5784)
- ワルファリン(VKA)投与中の患者の一部(約2.2%)が虚血性の脳卒中を発症する
- DOACへの割り付け患者では,100患者年当たり2.27件の頻度で虚血性脳卒中が発生
- OACを使用しているにもかかわらず脳血管障害を起こす心房細動例は予後不良と関連
- 非心臓塞栓性機序(アテローム性動脈硬化症や小血管疾患)に起因する可能性はある
- OAC failureの根底にある機序はまだ完全には解明されておらず,再発の予防が課題
- 脳卒中再発の予防法には有望なものもあるが、裏付けとなるエビデンスはまだ少ない
- OAC failureへの左心耳閉鎖デバイス+DAPTは塞栓症と出血の両イベントを低減した
👉 抗凝固に関するの過去の投稿は コチラ
(投稿者 川崎)
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