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2020-02-19
循環器専門医トレーニング問題より
60歳の男性.約1ヵ月前より労作時の息切れが出現し,受診した.心エコー上左室径は正常で左室駆出率は50%であったが,著明な左室肥大(中隔壁厚20mm,後壁厚17mm)があり入院した.心臓カテーテル検査にて右室圧曲線はdip and plateau波形を示し,左室心筋生検にてAL 型のアミロイド蛋白の沈着が認められた.本疾患において正しいものはどれか.
日本循環器学会専門医誌 循環器専門医第13巻第1号(2005年3月)
より
1. 約80%の症例で血中,尿中に M 蛋白が検出される
2. 心電図では左室側の高電位を認める
3. 洞結節への障害はない
4. ドプラ心エコー図では早期左室流入波の減速時間(deceleration time)が徐々に延長する
5. ジギタリスに対する感受性が低下している
判定
🐤 コメント
循環器内科医であれば,診断に関してはあまり難しくないと思われる問題.ただし選択枝1の80%と選択枝5に関しては自信がない方が多かったのでは?(投稿者はもちろんなし👶)
ALアミロイドーシス
ではジギタリス製剤やCa拮抗薬(ベラパミルやジルチアゼム)が
アミロイド蛋白と強く結合
して強力な陰性変時・変力作用を呈するため避ける必要がある様です(
⭐️
)
もちろんベータ遮断薬やACE阻害薬,ニフェジピンなどのジヒドロピリジン系Ca拮抗薬も過剰降圧による低血圧を惹起しうるため注意が必要
(投稿者 川崎)
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