👿 背景
- アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は予定手術の前にSGLT2阻害薬の中止を推奨しています(※)。
- 具体的にはカナグリフロジン(インボカナ、ヤンセン)、ダパグリフロジン(フォシーガ、アストラゼネカ)、エンパグリフロジン(ジャディアンス、ベーリンガーインゲルハイム、イーライリリー)は手術予定日の少なくとも3日前に、エルツグリフロジン(ステグラトロ、メルク)は手術予定日の少なくとも4日前に中止。
- そして先日、米国心臓病学会誌(JACC)にもそのことが掲載されました(#️)。その原文とDeepL翻訳ツールで抽出したの日本語訳(一部修正)を掲載します(赤文字部分はこちらで追加)。今後は造影剤検査前のメトホルミンのように,PCIやアブレーション前にルーチンで中止することになりそうでしょうか...
Quick Takes
- Sodium-glucose co-transporter 2 (SGLT2)-inhibitors are increasingly being prescribed by cardiovascular clinical teams for patients with heart failure with and without diabetes mellitus.
- The cardiovascular teams should be aware of recent Food and Drug Administration (FDA) advisory warnings for increased incidence of euglycemic diabetic ketoacidosis when SGLT2-inhibitors medications are continued prior to non-cardiac surgeries.
- These warnings have stated that continuing SLGT2-inhibitors preoperatively can lead to poor patient outcomes and increased hospital length of stay.
- When caring for patients being referred for surgery it is important to advise patients to stop their SGLT2-inhibitors 3-4 days prior to surgery to minimize the risk of postoperative ketoacidosis and urinary tract infections.
クイック・テイクス
- 糖尿病の有無にかかわらず、心不全患者に対してSodium-glucose co-transporter 2(SGLT2)阻害薬を処方する心血管系診療チームが増えてきている。
- 心血管系チームは、非心臓手術の前にSGLT2阻害薬を継続投与すると、正常血糖ケトアシドーシスの発生率が増加するという最近の食品医薬品局(FDA)の勧告的警告に注意する必要がある。
- これらの警告は、SLGT2阻害剤を術前に継続投与すると、患者の予後不良や入院期間の延長につながる可能性があることを述べています。
- 手術を受ける患者さんをケアする際には、術後のケトアシドーシスや尿路感染症のリスクを最小限に抑えるために、手術の3~4日前にSGLT2阻害薬の服用を中止するよう患者さんにアドバイスすることが重要です。
(投稿者 川崎)
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